27時間テレビのコーナーで、松本人志が視聴率について語った。自分たちの番組の視聴率が「いいわけがない」という松本の発言の裏には、ダウンタウンのある哲学が隠されていた。
『武器はテレビ。SMAP×FNS 27時間テレビ』内の企画として、7月26日深夜に放送された『27時間ナショー』で、ダウンタウンの松本人志が視聴率について自身の見解を述べた。
新番組が始まった時の視聴率をあまり気にしないという松本は、その理由を「(ダウンタウンの番組は視聴率が)いいわけないと思ってるんで」と話す。また、松本は「数字(視聴率)を取らないといけないタレントと、そうでないタレントがいる」との考えを示した上で、例を挙げながらダウンタウンは後者にあたることを説明した。
視聴率といえば、上岡龍太郎さんと島田紳助さんが司会を務めていた『EXテレビ』で、1990年にある企画が放送されたことがあった。視聴率調査機が置いてある全国2600世帯のためだけに放送すると宣言して行われたこの企画は、視聴者に「1分間以上NHK教育にチャンネルを合わせてください。NHK教育はその時間は砂嵐(放送していない)なので、その視聴率を上げよう」と呼びかけるなど、かなり挑戦的な内容であった。
そんな上岡さんから以前「ダウンタウンはなぜ人の番組にゲストとして出ないのか」と聞かれたことがあると、松本は著書『「松本」の「遺書」』(1997年、朝日文庫)の中で明かしている。同書の中で松本は、最大の理由として自分たちが「広く浅く支持されることよりも、狭くても深く支持されることを選んだから」だと綴っていた。
この日の放送で、27時間テレビ全時間帯で『27時間ナショー』の視聴率が一番悪いだろうと分析した松本は「この番組(『ワイドナショー』)は異常なもの。平凡な番組じゃないってことは、自信持っていい」と熱く語った。視聴率を気にしないという松本の発言の裏には、“ダウンタウンの哲学”が隠されていたのだ。
(TechinsightJapan編集部 TORA)