肥満の問題を抱えているペットの数は増える一方という近年、ダイエットを図ることはもちろんだが、「水中トレッドミル」なる療法をとり入れている動物病院も増えてきたもよう。さらにアメリカでは、美容整形業界の人気の施術である「脂肪吸引術」がペットにも行われるようになった。
この画像は、米メディア『CBS-Cleveland』が伝えているその記事のスクリーンショット。「水中トレッドミル」というリハビリ用装置で走っている犬の様子である。このプールの底にはランニングマシンが組み込まれており、浮力が足腰の関節を守る中、適度な水圧により運動機能や代謝を高め、肥満防止を兼ねたリハビリに非常に役立っているという。ところが、これでもダメという超肥満体型のペットもいる。オハイオ州ではついに、ペット向けの脂肪吸引術を行う獣医が現れたのであった。
その施術をスタートさせたのは、同州クリーブランド・ノースリッジヴィルにある「Animal Clinic Northview」という動物病院のレベッカ・ペンテコスト博士。州内外からすでに多数の申し込みがあったという。気になる手術の方法や安全性について、ペンテコスト博士は地元メディア『WJW-Fox8 News』に「内視鏡用吸引器を使用するため、メスによる従来の外科的手術より麻酔の使用量や傷跡が少ないこと、48時間以内に普通の生活に戻れることが特長です」と語っている。
ただし、脂肪を取り除いたとしても、23%の割合で再び肥満体型に戻ってしまうことがあるとの注意が添えられた。水中トレッドミルの利用料金も高価だが、脂肪吸引術はそれをはるかに上回る費用がかかる。ヒトの肥満と同様、医師の指摘を受けたら早めの行動がカギとなり、食生活の改善と散歩により減量を図ることが何よりの基本となる。しかしそれがまるで功を奏さず、こうした先進医療技術に委ねるしかないペットも年々増えているそうだ。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)