滝川クリステルが“インドで50年間に及ぶ虐待を受けていた象が保護団体に救出された”というニュースをブログで取り上げた。その象は脚を縛っていた鎖が解かれ、自由になれると分かった時に大粒の涙を流したという。彼女は悲痛な気持ちでその詳細を伝えると、人間のエゴで束縛された動物は自分たちの力では何もできないが、その動物に救いの手を差し伸べるのもまた人間であることを訴えた。
タレントやフリーアナウンサーとして活躍する滝川クリステルが7月17日に『滝川クリステルオフィシャルブログ「L’essentiel est invisible pour les yeux “目に見えない大切なこと”」』で「涙を流す象」と題してインド北部で起きた出来事を伝えている。彼女は、今年の5月29日に動物愛護や保護を目的とした一般財団法人『クリステル・ヴィ・アンサンブル』を設立しており、海外でのこうした出来事にも日々目を向けているようだ。
ラデューという名のその象は小さい頃に捕獲されて売り買いされた後に、金集めの見世物として飼われていた。脚をギザギザのスパイクがついた鎖でつながれて、殴るなどの行為も受けていた。
50年もの間、虐待を受けてきたラデューは観光客からもらった残り物を食べてなんとか生き延びてきた。絶滅の危機に瀕した野生動物を保護する団体『Wildlife SOS』がその存在を知ったことから7月2日に救出に乗り出した。チームメンバーは解放されると分かった時にラデューが大粒の涙を流すのを見て驚いたという。
滝川クリステルは「どれだけの苦しみをこの象は感じていたのか」と心を痛めながら、人間の営利目的やエゴによって束縛された動物は自分たちでは何もできずに耐えるしかないことに触れ、「非道な人間の気持ちが、象ほどの生き物ですら、それを凌駕し、支配してしまう」と悲しむ。
今回の件は氷山の一角であり、「早く誰か、このような動物たちに安らぎを与えてほしい、そう願うだけではなく一人一人に何か行動を起こす力があるはずです」と訴えて、彼女が心に留めるマハトマ・ガンディーの言葉を伝えた。
「国の偉大さと道徳的発展は、その国における動物の扱い方で判る」
「あなたが望む世界を見るためには、あなた自身が変わっていかなくてはならない」
背景は異なるが、日本でも6月に東京都あきる野市の小学校と近くの民家でウサギや犬が殺傷される事件があった。ガンディーの目にはどのような国に映るだろうか。
なお、象のラデューがどのような虐待を受けていたかを伝えたニュースの動画がYouTubeで公開されている。
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)