“べにぴー”こと竹俣紅ちゃんは中学生でプロデビューした女流棋士として注目されているが、彼女のバラエティ番組でのトークからは底知れない才能を感じる。しかも女流棋士のPVなどを次々と作っており、将棋界のPRにも大きく貢献しているようだ。
小学生の時にプロを破ったこともあり、中学生でプロデビューした女流棋士の竹俣紅ちゃん。現在は16歳なのだが、そのアイドル性のあるルックスからさん付けよりもやはり“紅ちゃん”と呼ぶのが似合う。
7月10日の『アウト×デラックスSP 真夏の未解決事件!アウトビリバボー』(フジテレビ系)で、先輩女流棋士の竹部さゆりさんが「将棋界は男性が多いので、大してキレイでなくてもアイドル的存在になれたが、紅ちゃんは違います」と彼女とのエピソードを明かした。竹部さんは、その出来事で竹俣紅ちゃんが可愛さだけでなく頭が切れることを思い知ることとなる。
昨年の8月に、ファンサービスイベントとして“女流棋士 竹部さゆり 竹俣紅 コラボサイン会”を行った。当時は竹部さんが35歳で3段、紅ちゃんは15歳で2級だった。1枚の色紙にまず竹部さんが1文字、それに関連した文字を紅ちゃんが1文字入れて言葉を完成させるというものを行うことに。たとえば竹部さんが「努」と書けば、それから連想して紅ちゃんが「力」とつなげて「努力」となる。
ところが、竹部さんは1文字目から「殺」と書いてきた。それを見てファンたちもざわついたが、竹部さんは15歳の紅ちゃんを試そうとしたのだ。紅ちゃんも最初は驚いたが、少し考えると「菌」の字を書いて「殺菌」とした。その動じない切り返しに、ファンから拍手が起きた。
竹部さゆりさんも竹俣紅ちゃんに好感を持ったのだが、「その後、二度とコラボサイン会は行われていない」ことが気になっている。その悩みを直接ぶつけようとスタジオに竹俣紅ちゃんを呼んだのだが、MCのマツコ・デラックスも「うわっ、かわいい! こんな子がいるの今!?」と目を丸くするほどの容姿とアイドル性を持っていた。
さらに紅ちゃんは、サイン会の前に席上対局があり「竹部先生と私の対局で竹部先生が負けてしまったので、その恨みというか腹いせで『殺してやるわよ、あんた』みたいな感じで『殺』の文字を書いてきたと思った」と率直に明かす。
竹部さんが「怒るわけないじゃないですか~」と笑顔で答えれば、「でも、竹部先生は“おなかの中は白くてピュア”な人なのに、言葉に出す時に“毒盛り変換器”がついていて。いい人なのに凄く悪いように言っちゃって…」とその性格を分析する。
いきなり内面を見透かされたようで戸惑う竹部さんに、紅ちゃんは「そういうキャラっていうのは将棋界には全然いないので、新しいポジションを作り出したのは凄いと思う」、「もし毒舌でなかったら、けっこうお顔立ちも端正ですし、声も羨ましいくらい可愛いので、今みたいなポジションじゃなくてカワイイ系だったと思うんですけど」と評した。
ついに竹部さゆり3段も「参りました」と頭を下げることとなったが、紅ちゃんの話す内容やトークのスムーズさはとても16歳とは思えないものだ。女流棋士としての才能は、彼女のそうした論理的な思考や言葉の選び方などにもつながっているのではないか。
その竹俣紅ちゃんが、日本将棋連盟女流棋士ファンクラブ『駒桜』の様々なPVや『将棋対局・女流棋士 知と美』などの動画を制作しているのは驚きだ。YouTubeのShogiAssociationチャンネルには将棋の解説や棋士へのインタビューなどが公開されているが、その中で紅ちゃんによる動画はポップで馴染みやすい。
将棋界に関心のない人々も見てみようと思う作品となっており、PR効果はかなり期待できそうだ。バラエティでのトークやこのPV動画といい、竹俣紅ちゃんの頭の中にはまだまだアイデアが詰まっていることだろう。これからどのような活躍をしてくれるのか楽しみである。
※画像はYouTubeのスクリーンショット。
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)