フリルいっぱいのこのウェディングドレス、世界にたった1着のシロモノである。その素材は驚くことにトイレットペーパー。重ねたり巻いたり、あるいはよったりしながら実に繊細で手間の込んだドレスが完成していた。
この純白のウェディングドレスはなんとトイレットペーパー製(画像はenglish.cri.cnのスクリーンショット)。米ノースカロライナ州アシュビル出身で、「ウェスタン・キャロライナ大学」で美術を専攻しているオリビア・ミアーズさんが昨年こしらえた作品である。毎年恒例の『Annual Cheap Chic Toilet Paper Wedding Dress Contest』というコンテストが今月中旬、ニューヨークの「サンクチュアリー・ホテル」で開催されるが、オリビアさんは昨年この作品で15位に入賞。今年はさらに上位を目指しているそうだ。
コンテストを主催しているのはトイレットペーパーを製造しているある製紙メーカー。初めての挑戦となった昨年の大会では、ほんの数週間しか準備期間がなかった中でオリビアさんはビクトリア朝時代をイメージし、刺繍を効かせたコルセット、後ろが長いトレーンタイプの裾、バラのフリル、これらにこだわった。このドレスに使用されたのはトイレットペーパーがたったの11個と30メートルほどの包装用テープ、そして大量の接着剤。これだけの材料で、しかも約20時間で完成したそうだ。
ただしすべての作業が順調に進んだわけではない。トイレットペーパーは極めて薄く湿気に弱いため、包装用テープを用いて随所を裏側で補強しなければならなかった。またオリビアさんは猫を飼っており、その猫にドレスを引っ掻かれないように細心の注意が必要。猫にはあらかじめじゃれて良い1ロールを与えていたそうだ。ちなみに将来の夢は「ロサンゼルスでウェディングドレス・デザイナーとして活躍すること」と語るオリビアさん。日々のトイレタイムも無駄にしない努力家の彼女は、1000を軽く超すエントリーにおいて今年も上位入賞を狙っている。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)