ルクセンブルク政府はこのほど、18歳未満のポルノサイト閲覧を徹底的に禁じようと、同国の全ポルノサイトにユーザー登録制度を設けさせると決定した。アクセスした者は最初にクレジットカードの個人情報を登録し、18歳以上であることを証明しなければならなくなるという。
異性に興味津々という思春期の男子が、女性の裸の写真を見たくないと言えばウソになるであろう。だが自室に閉じこもりがちになり、勉強が手につかなくなることは望ましくないと、大人たちは子供のPC閲覧状況を監視し、有害サイトをブロックする「フィルタリング」の設定を行ってみる。だが、それでもポルノサイト閲覧のチャンスは転がっているのが現状である。そのような中、ルクセンブルクの「文化・メディア・スポーツ省(Department for Culture, Media and Sport)」は18歳未満の閲覧を徹底的に禁じるため、同国の全ポルノサイトに対し、クレジットカードなどの重要個人情報をもとに年齢を確認するシステムを導入させると決定。今年中の施行を目指すもようだ。
実は、『Pornhub』というポルノサイトについてイギリスで行われた調査では、ある月に12~17歳の男子11万2000人がアクセスしたという事実が判明した。またルクセンブルクで最近行われた男子の性意識に関する調査では、「初めてオンラインポルノサイトを見た時の年齢」という質問に対し、14歳以下と答えた者が60%、12歳以下が24.6%、10歳以下が7.3%と結果はいささかショッキングなものであった。こうした実情を踏まえ、同省は厳密なユーザー登録しか規制の方法はないと判断したもようだ。
もっとも、ワンクリック詐欺や悪意のウイルスが潜んでいるサイトも多いポルノサイト業界。クレジットカードの情報をそこに登録することに、かなり抵抗があるという人がほとんどだ。この制度が確立することにより、成人であっても安易なサイトアクセスを控える効果が予想される。また世界には他の国の有害サイトにアクセスできないブロックシステムを採用している国家も多く、ルクセンブルク政府はその導入をも検討したいとしている。
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(TechinsightJapan編集部 Joy横手)