わざわざ警察署の窓口に出向かなくても、今の時代はパソコンやスマートフォンなどを利用することにより、警察署の各組織に宛てて相談や情報提供を行えるようになっている。中には不正や罪を暴く重要な密告もあるはずだ。しかしそれに対してまったく返答が来ないとしたら…!?
インドの『Indian Express』紙によれば、インド警察のある重要な組織で、インターネットによる問い合わせ窓口が8年前から“開店休業中”であったことが発覚した。その理由は担当職員のパスワード入力が成功せず、読みたくてもページを開けなかったというもの。2006年から667件もの問い合わせや相談、そして貴重な情報提供があったが、彼らはそれらにまったく応じていなかったというのだ。
その重要な組織とは、公営企業の不正や汚職などを監視するために設けられ、密告などに頼るところも大きい「中央不正監視委員会(Central Vigilance Commission)」。ここでこんな情けない事態が起きていたのだ。コンピュータに詳しい2人の警察官が関わったことで、新たなパスワードにより今やっとそのページにアクセスできるようになったというが、8年も経っていればシリアスな贈収賄事件も多々「過去の話」として葬られてしまったのではないだろうか。「検挙率は低く、仕事ぶりはルーズで頼りにならない」と市民に叩かれっぱなしのインド警察。単なるパスワードの失念であろうに、彼らはこの件について「パスワードを正しく反映しない、つまりコンピュータに技術的な問題があったようです」と釈明したそうだ。
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(TechinsightJapan編集部 Joy横手)