ユニット家具を愛用しているという人は実に多いが、ロングセラー商品はシリーズも豊富でその分ファンも多いものである。有名家具店「IKEA」がこのほど、人気のユニット棚のシリーズについて販売を中止すると発表。世界中のファンが「そんな~!」と悲痛な叫び声をあげている。
日本にも店舗をいくつか展開している、スウェーデン発の世界最大の家具販売店「IKEA」。そこで不動の人気を誇っていたのが、“EXPEDIT/エクスペディート”というユニット棚のシリーズであった。基本的には四角の収納ユニットで、扉のついたボックスタイプもあり、フレキシブルかつシンプル。色も白、黒、赤、天然木などがある。特にアナログレコードを“バイナル”と呼び多数所有する音楽ファンの間で、「そのサイズにぴったり!」と愛されてきた。
しかしこのたび同社は、その生産と販売の中止を決めたと発表。そのためシリーズで揃え、次々と買い足して楽しんでいたファンはもうガッカリ。IKEAに抗議して考え直してもらおうと、ドイツのファンがFacebookでキャンペーンを繰り広げ、世界の“エクスペディート”ファンに呼びかけると2万を超す人々が反応。アメリカでも英語版の同キャンペーンが立ち上がり、そちらには1000人以上が参加して「IKEAはバイナル愛好家の味方ではないのか」と大騒ぎした。
だがIKEAは中止の決定を撤回しない。なぜなら彼らこそ、アナログレコードがこのところ俄然売り上げを伸ばしていることをリサーチにより知っていたのだ。同社のスポークスマンは米インターネット紙『Huffington Post』に、「“エクスペディート”の販売が終了しても、代わりに“KALLAX”という新しいユニット棚が販売されるようになります。角に丸みがあるのが特徴で、収納部分の内寸は全く変わりません」と、新たなシリーズが誕生したことを宣伝がてら伝えている。
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(TechinsightJapan編集部 Joy横手)