動物愛護センターには、連日のように多数の動物が保護されると共に、無類の動物好きが訪れる。日本にも数多くの施設があるが、そこで働く人々や動物を譲り受けようとする人々は、動物に対する慈しみと深い愛情を持っているはずだ。しかしこのほどイタリアで15匹以上のネコがある男の犠牲となった。
あちこちの動物愛護センターに現れては「私はネコが大好き。ペットとして可愛がりたい」と語り、保護されているネコを幾度も譲り受けていたイタリア・ブリアンツァ出身の50代の男。妻との間に2人の子供がおり、ごく普通の父親という雰囲気であったようだ。
しかしその男は自宅に帰るとネコを殺し、食べるために調理していたことから、「動物愛護法」に触れるとしてこのほど逮捕された。ネコのその後の飼育状況を確認しようと抜き打ちで職員が男の自宅に出向いたところ、まさにネコを殺して調理する現場に遭遇。すぐさま警察に通報された。その後家族や友人ら複数の人々が、彼の出した料理をネコの肉だとは知らずに食べていたことも分かった。これまでに被害に遭ったネコは15匹以上とみられている。
イタリアの動物愛護センターを管轄する「Associazione Italiana Difesa Animali & Ambiente」のロレンツォ・クローチェ会長は、「この男はインターネットを通じて、“3歳くらいの黒毛、太ったネコを保護したら教えて欲しい”などという変わった要望をいくつかのセンターに出していたため、実はしばらく前からマークされていました」と話している。精神鑑定が必要であるため名前は公表されていないが、有罪判決が下れば、1年の懲役刑および200万円超の罰金が課されるという。
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(TechinsightJapan編集部 Joy横手)