『探偵!ナイトスクープ』と『ダウンタウンDX』。前者は“VTR中心”、後者は“トーク中心”とそれぞれ異なった番組構成となっているが、両番組には意外にも共通点があるようだ。
作家として多忙を極める百田尚樹氏が現在放送作家として関わっている唯一の番組が、『探偵!ナイトスクープ』である。視聴者からの依頼を探偵と称した芸人たちが調査し、その結果をVTRで報告していくバラエティ番組だ。百田氏を迎えた2月10日放送の『ワイドナショー』では、ダウンタウンの松本人志が「僕、いまだに見てるんですよ」と『ナイトスクープ』のフリークであることを公言した。この発言をきっかけに、しばらくの間『ナイトスクープ』談議で盛り上がった。
まず東野幸治が「東京にはない面白い切り口。不思議な人がいっぱい出てくる」と“番組に登場する素人の面白さ”について語ると、松本も「年に1回か2回くらい(番組で紹介されるすべてのネタが)大当たりの時がある」と続けた。さらに東野と松本が“『ナイトスクープ』の収録を観覧しているお客さんの笑い声が少ない時がある”と指摘すると、百田氏は「絶対笑いを足さないから、出演者はものすごい緊張する。(VTRが面白くないと観覧者が数百人いても)シーンとすることがある」と撮影現場の裏側を明かした。
また百田氏は「番組収録の時間は(放送時間の)ほんの2~3分オーバーくらい」と“生放送”並みの緊張感とライブ感を大切にして、『ナイトスクープ』が撮影されていることを話した。これを聞いた松本は「(収録時間がそれくらい短いのは)『ナイトスクープ』か『ダウンタウンDX』くらいですよ」と自身の番組を引き合いに出しながら、その撮影手法の異例さに驚いていた。
“調査結果を報告するVTR”を中心に番組が展開する『探偵!ナイトスクープ』に対して、『ダウンタウンDX』は“芸人・歌手・俳優といった様々な業界の芸能人たちとのトーク”を中心に番組が構成されている。バラエティ番組におけるジャンルは違っているが、“ライブ感を大事にした短時間での番組収録”に加えて“芸人ではない人たちが持っている面白さを引き出す”という点でも見事に共通している。そんな“芸を極めた人ではない人たち”に焦点を当てた番組作りと、緊張感のある現場でのスタッフや出演者たちの妥協なき取り組みが『探偵!ナイトスクープ』と『ダウンタウンDX』の両番組を放送開始から20年以上を数える長寿番組にしたのだろう。
(TechinsightJapan編集部 TORA)