「欲」稼ぎ、「欲」遊び、「欲」笑え。CMにも流れているなんとも痛快なこのキャッチフレーズ。本年度のアカデミー賞主要5部門にノミネートされ、今シーズン最も注目を集めている映画がレオナルド・ディカプリオ主演の『ウルフ・オブ・ウォールストリート』である。このほど大勢のレオ・ファンがジャパン・プレミアに駆けつけた。
主演のレオナルド・ディカプリオ、共演のジョナ・ヒル、マーティン・スコセッシ監督が緊急来日。クライムエンターテインメントの新作映画『ウルフ・オブ・ウォールストリート』のジャパンプレミアが、28日にTOHOシネマズ六本木ヒルズにて盛大に開催された。舞台挨拶のMCはマイケル富岡。観客が「この男、ヤバイっしょ~!」と声を張り上げ、タイトル入りの黄色いスティックバルーンを振り、場を盛り上げる。そこでキャノン砲がズドン、会場にはド派手な「金」吹雪が舞った。撮られるばかりではつまらないとばかり、ポケットからスマホを取り出すと夢中になって日本のファンの様子を撮影し続けたレオの姿も印象的である。
同映画でレオがバツグンの演技力でなりきったのは、1987年に巧妙なマシンガントークでぐいぐいとスゴ腕株式仲買人にのし上がったジョーダンという男。26歳にして“ウォール街のウルフ”と呼ばれるようになると年収は49億円に。しかしルール度外視のビジネスはFBIに目をつけられ、ケタ外れの豪遊とドラッグ摂取、気分屋な性格が災いしてジョーダンはある時から一気に破滅へと向かう。
レオは「破天荒なキャラクターゆえ、何もかもがメチャクチャに展開していくんだ。ジョーダンが豪快に落ちていく姿も楽しんで欲しいな」と語り、スコセッシ監督は「とにかくファニーでシリアスなものを目指した。金融市場の現状に対する不満や批判を込め、株取引をするすべての人への警鐘を鳴らす作品になっているよ」と語っている。スリリングなストーリーのおかげで、ほぼ3時間の映画があっという間に感じられると評判だ。
実はこの作品はある珍記録を達成していた。アドリブも加わったのか、レオほかキャストがFワードを連発させたその数はなんと506回。他の映画作品が記録したる435回という最高(最悪?)記録を塗り替えてしまったのだ。スコセッシ監督は『カジノ』では422回、『グッドフェローズ』では300回ものFワードを使用していたいわば“常習犯”。監督との5度目のコラボにして、レオもついにFワードの嵐に巻き込まれたというわけだ。
この作品でレオは先の『Gグローブ』で主演男優賞を勝ち取っていたが、今後しばらくの休業を宣言しているだけに、『アカデミー賞』主演男優賞の受賞はまさに悲願。欲を出してぜひW受賞をと応援したくなる。ちなみにジョナ・ヒルは助演男優賞、そしてスコセッシ監督は監督賞にノミネートされており、作品賞と脚本賞をも狙っている。レオナルド・ディカプリオの俳優としての実力があますことなく発揮されているこの作品を、ぜひ多くの映画ファンにご堪能いただきたい。くれぐれも、Fワードの回数などに翻弄されることなく…!
『ウルフ・オブ・ウォールストリート』 1月31日(金)全国ロードショー
©2013 Paramount Pictures. All Right Reserved. 配給:パラマウントピクチャーズジャパン
※18歳以上がご覧になれます
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)