このほど米メリーランド州で、20代の母親が我が子には悪魔がとりついていると信じこみ、1歳から8歳までの幼い子ども4人を次々と刃物で刺して逮捕された。欧米では「エクソシズム」を語るこの手の犯罪が続いている。
米メリーランド州モンゴメリー郡のジャーマンタウンで17日、近隣住民の「血だらけのナイフが玄関先に落ちている」といった通報により駆けつけた警察官が、ある家の中で全身を刃物で刺されて失血死している2人の乳幼児と、重傷を負っている2人の幼い子を発見した。
18日、警察はその子たちの母親であるザキーヤ・アヴァリー(28)を第一級殺人の容疑で逮捕したが、「我が子には悪魔がとりついていた。悪魔祓いの儀式を行った」などとエクソシズムを主張しており、その友人であるモニファ・サンフォードも共犯の容疑で逮捕された。
警察が現場に到着した際、寝室はあたり一面が血の海と化していたとのこと。「悪魔祓いのため」として実の母親に殺されてしまったのは、ノーレル・ハリスちゃん(1)とジャナ・ハリスちゃん(2)。やはりアヴァリーの子供であるタニヤ・ハリスちゃん(5)とマーテロ・ハリスくん(8)は重傷を負っており、病院に運ばれた。抵抗した形跡がないことから、子供たちはベッドで眠っているところをいきなり刺されたものとみられている。
罪のない愛すべきわが子を突然襲った母親。欧米ではいまだに、エクソシズム思想に基づいて親族や仲間を殺すといった事件があとを絶たない。「悪魔祓い」と称して100名を超す子どもたちが拷問にあったナイジェリア。19歳女性が十字架にはりつけにされ、1週間も放置されたフランス。最近では米アリゾナ州で息子を斧で殺害した父親が、「息子は悪魔、殺さなければ自分が殺される」と主張していた。
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(TechinsightJapan編集部 Joy横手)