やしきたかじんさんが亡くなったことを受けて、親交のあった橋下徹市長がニュース番組のインタビューに答えた。彼が政治家へ転身した際にもたかじんさんは応援していた。そんなことも含めてだろう、思い出について問われると「いろいろありすぎる」と涙を拭う。番組では街頭で大阪のみなさんへもマイクをむけており、「ズバッて言わはるいいおっちゃん」などの声が聞かれた。
大阪市の橋下徹市長が2008年1月に大阪府知事選に立候補したのも、やしきたかじんさんから「やった方がいい」と後押しされたことで決断できたという。1月8日のニュース番組『FNNスピーク』では、やしきたかじんさんの訃報とともに橋下市長へのインタビューが放送された。
橋下市長は「非常に残念。お元気になられると願っていた」と目を腫らしながらコメントした。たかじんさんの人柄については、「優しいですね、強い人ですしね」と語っている。自身が政治家へ転身したこともたかじんさんのおかげだと振り返ると、思い出は「いろいろありすぎます」と言葉を詰まらせた。
“やしきたかじん”といえば、関西で絶大な人気を誇る歌手でタレントだ。大阪の人々にたかじんさんの思い出をたずねたところ、「ズバッて言わはるいいおっちゃんやった」、「これから先、ああいう人は出てこない」といった声が聞かれた。
また、ツイッターでもたかじんさんの訃報に対してのつぶやきが続いている。「やしきたかじんさん。落ち込んだときや元気のないとき、いつも変わらずどんな人にも息巻くあの方みて、何度か勇気づけられたことがあります。ありがとうございました。ご冥福をお祈りします」、「歯に衣着せぬしゃべりと歌が好きだった。大阪背負ったような人だったね」など生前の彼に救われた、元気をもらったという者は少なくない。
「誰であれ何であれ、好き・嫌いをはっきり言える姿勢が支持されていたように思います。年々たかじん人気が高まっていった背景には、会社や家庭、仲間内ではっきり物事が言えない風潮が強くなってきたからかもしれません」といった分析もされているように、たかじんさんが社会問題にハッキリした意見をぶつけてくれることを期待していた者は多い。64歳での逝去が惜しまれる。
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)