AKB48発のユニット・渡り廊下走り隊が、2月9日の解散を前に音楽番組『MUSIC JAPAN』に出演した。その中で印象に残った思い出として多田愛佳が明かしたのが、渡辺麻友がファミレスから逃走したエピソードだ。渡辺自身も昔話として笑いながら聞いていたが、「若気の至りで怒鳴り散らして走って抜け出した」とその一部始終を認めている。また、ジャカルタにいて出演できなかった仲川遥香からのメッセージが読み上げられると、その成長ぶりにメンバーも目を見張った。
渡り廊下走り隊は2008年にAKB48のメンバーにより結成、翌年にCDデビューしたユニットだ。それから5年を経て2014年の2月9日に解散コンサートを開く。1月23日のNHK『MUSIC JAPAN』には、現メンバーのうち渡辺麻友、多田愛佳、菊地あやか、岩佐美咲、浦野一美、平嶋夏海が出演。JKT48としてインドネシア・ジャカルタで活動する“はるごん”こと仲川遥香は欠席した。
5年間を振り返り印象に残ったことを問われると、口を開いたのは多田愛佳だった。彼女はメンバーがまだ高校生だった頃に仕事を終えてファミレスで食事した時のエピソードを明かし始める。隣に座った“まゆゆ”こと渡辺麻友は、目を丸くして『それ、話しちゃうの?』と言わんばかりだった。
その日、まゆゆが注文したのは雑炊だった。彼女は猫舌なので、冷めるのを待つ間に携帯電話をいじっていたという。多田は「マネージャーが『早く食べろよ!』と言うと、麻友が怒って『私は猫舌だから熱いのは食べられないんですよ!』とファミレスから外に出て行っちゃった」とそのシーンを思い出す。
すると、まゆゆは否定せずに「若気の至りで怒鳴り散らして、走ってファミレスから抜け出したんですよ」と当時を振り返る。平嶋夏海も、「(まゆゆが)外を走って行くのが見えるんですよ!」と彼女がファミレスから逃げ出したことを証言したのだ。
残念ながら欠席した仲川遥香について、メンバーは「はるごんはジャカルタで大忙しなので」と理由を説明しており、「ジャカルタ(JKT48)ではセンターなので。1人でCMにも出ているんですよ」とその活躍を喜んでいた。
その仲川からメッセージが届いており、MCのPerfumeが読み上げた。
「AKBでユニットグループをもらって、16歳だった私も21歳です。解散するのは悲しいけど、個人としての活動も増えると思います。だから変わらずに頑張って行きたいな! みんなと会うこともできるし、また10年後くらいに素敵な大人になって再結成したいなって思います。」
メッセージが読み上げられると、まゆゆが「これ、本当にはるごんが書いたんですか?」と驚いた。平嶋も「スタッフさんが書きましたよね?」と信じられない表情を見せると、「ちゃんと(仲川から)もらいました」とスタッフから返ってきたのだ。「えー! 大人になったよね、はるごん!」とメンバー全員が彼女の成長ぶりに感心していた。
一時期はYouTubeで『【渡り廊下走り隊】解散の真実』という動画が公開され、「解散する原因はメンバーが不仲だから」と噂されたものだ。だが、後に「不仲説はメンバーがファンを驚かせるためのドッキリ」だと明かして詫びている。しかし動画の中でメンバーは「いろんな場面でみんなバラバラでしたね」などの解散理由を口にしているが、現実として思い当たる節もある。
当初はまだまだ無名の若手だったメンバーも今やAKB48グループのベテラン組だ。もし、本格的に渡り廊下走り隊が活動すれば夢のビッグユニットといえるほどの顔ぶれとなった。
逆に見れば、その分独立して活動する場が増えている。渡辺麻友はAKB48の次期エース候補、多田愛佳はHKT48、仲川遥香はJKT48、岩佐美咲は演歌歌手、浦野一美は舞台にと多忙なことからユニットとして成り立たなくなったのが、解散の真相ではないか。
できることならば、はるごんが望むように「10年後くらいに素敵な大人になって再結成」した渡り廊下走り隊を見てみたいものだ。
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)