エンタがビタミン

writer : maki

【エンタがビタミン♪】ソチ五輪・スキージャンプ高梨沙羅選手の強み。「観客の中に飛びこんで行くのが楽しい」

ソチオリンピックで期待のかかる女子スキージャンプの高梨沙羅選手が、テレビ番組のインタビューに応えてW杯通算17勝という強さの秘密を明かした。好調の理由について「応援してくださったり、支えてくれた人たちがいたから、ここまで来られた」と振り返る彼女は、17歳とは思えない落ち着いた口調である。そんな高梨選手には、大会に集まる多くの観客でさえプレッシャーどころか味方となるようだ。

ソチ五輪の公式ニュースが日本の金メダル候補に高梨沙羅選手をあげた。25、26日にスロベニアで行われたノルディックスキーのワールドカップ女子ジャンプでは1位を逃したとはいえ、これまで通算で17勝をあげた彼女の実力は世界から注目されている。

しかし、まだ17歳という若さの高梨沙羅選手が、それほど多くの期待を浴びてプレッシャーに感じる心配はないだろうか。1月26日に情報番組『シューイチ』がW杯17勝目を更新した高梨選手への独占インタビューを放送したが、彼女からはプレッシャーさえも力にするという頼もしい言葉が返ってきた。

「応援してくれたり、支えてもらえることが好調につながる」という高梨選手は、日本テレビの佐藤義朗アナウンサーから「観客が力になることもあるの?」と問われて、「観客の中に飛び込んでいけることが、自分の中でも一番楽しいこと。だから試合はいつも楽しみです」とハッキリと確信を持って語った。

実は高梨選手がまだ15歳だった2012年1月に、やはり同番組のインタビューを受けている。彼女はその時に“ジャンプのタイミング”について「本当に、ちょっと恥ずかしいリズムの取り方ですが」と照れつつも、“私の、ジャンプ。見てください”と口に出しながらリズムを取って見せたのだ。

その「私の、ジャンプ。見てください”というタイミングの取り方は現在も同じだが、スピードが少しだけ速くなっているそうだ。「観客の中に飛び込んでいくのが一番楽しい」という彼女の気持ちがそのまま表れたタイミングの取り方からも、本当にジャンプが好きなことが分かる。

ジャンプ台でスタートするバーに座る前に「何を考えているのか?」という質問に対して、彼女は「ひたすら良いイメージを考えている。プレッシャーは期待されることだと考えるようにしており、観客が期待しているということは頭のどこかで私のことを考えてくれていると思えば、あまり重みにはならない」と答えた。

ソチ五輪に向けて、高梨沙羅選手は「感謝の気持ちを込めて、最高のジャンプをします」と一文字ずつしっかりと書いたメッセージをテレビを通して伝えている。

長野五輪のスキージャンプ・金メダリストで感動のジャンプと涙が今も記憶に残る原田雅彦さんは現在、雪印メグミルクスキー部コーチや解説者として活動している。彼は高梨沙羅選手について、「世界のジャンパー、世界の沙羅として確立されている。五輪の舞台でも冷静に“さら”っと金メダルを取ると思うよ」と笑顔を見せると、「金メダルを取って、初代女王として歴史に名を刻んで欲しい」と期待を込めた。

また、冬季オリンピックに長野、ソルトレイクシティ、トリノと3大会出場した元ショートトラックスピードスケート選手の勅使川原郁恵さんは「W杯と五輪は全く違う。競う選手は同じでも、五輪は世界中から注目され、メディアの注目も凄く、雰囲気が違う」と振り返る。しかし高梨選手は初の五輪なので「まだ、体験していない分、怖いもの知らずでやりやすいはず」と分析しており、「感謝を込めて飛んで、金メダルを取って欲しい」と応援する。

ソチ五輪が現地時間2月7日に開幕すると、5日目の11日(日本時間 翌2:30~)に高梨沙羅選手が出場するジャンプ女子ノーマルヒルが行われる予定だ。

※画像は『ソチ五輪公式 sochi2014 Instagram』のスクリーンショット。
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)