爆笑問題が昨年の大晦日に出演したスポーツ特番の裏側を語った。番組内の目玉のひとつとして、松井秀喜氏が高校野球で5打席連続敬遠をした時の投手と21年ぶりに対決をするという企画があった。その時に松井氏はバットを振ることなく、フォアボールという形で対決は幕を閉じた。この“バットを全く振らない”行動には、松井氏の野球に対するまっすぐな気持ちがあったのである。
2013年12月31日に放送された『大晦日スポーツ祭り!KYOKUGEN 2013』の中で、松井秀喜氏が高校時代の因縁の相手と1打席限りの直接対決をした。その相手とは、今なお高校野球史に語り継がれる“松井5打席連続敬遠”の時に投手をしていた、明徳義塾高校出身の河野和洋さんである。明治神宮の室内球技場でユニフォーム姿の河野さんとスーツ姿の松井氏が対峙する形で、21年ぶりの対決となった。高校の時とは違い真っ向勝負を挑んでくる河野さんの球筋を、松井氏は1度もバットを振ることなく眺めていた。結果的にフォアボールだったが、2人は再び勝負することを誓い合って対決が終わった。
その放送があった翌日のラジオ番組『JUNK 爆笑問題カーボーイ』で、爆笑問題の2人が河野さんと松井氏との対決の裏側を明かした。現場に立ち会っていた田中裕二は、一向にバットを振らない松井氏に対して「(テレビ的に)1回くらいは振ってくれた方がいい」と思っていたらしい。しかし松井氏は対決終了後、爆笑問題の2人に「実は最初から(バットを)振る気はなかったんです」と打ち明け、「彼(河野さん)が自分に対して初めて投げるストライクを見たかった」と語ったという。この松井氏なりの深い理由に、太田光は「涙が出そうになった」と感激していた。
さらに松井氏は、「僕もちゃんとユニフォームを着て(松井氏と河野さんの)両方がそれぞれ仲間を連れて来た状態で、いつか本当の真剣勝負をしよう」とも話していたそうだ。これを聞いた太田と田中は「ほんと真面目な男」と松井氏の野球に対する姿勢に感心しきりだった。それぞれの仲間を引き連れて、お互いにユニフォームを身にまとった河野さんと松井氏との“本当の真剣勝負”が実現する日を心待ちにしたい。
(TechinsightJapan編集部 TORA)