イギリス南西部の小さな養豚場で、このほど70代の女性が巨大な豚に体当たりされ、さらに豚の群れに踏み潰されて手足に重傷を負った。以前その付近で起きていた、野生豚による観光客襲撃事件との関連はあるのだろうか。
豚の世話をする中で、驚くようなサイズの凶暴な豚に襲われ、大変な怪我を負ってしまったのは英デヴォン州エクセターに暮らす年金生活者のメアリー・スミスさん。友達が経営する小さな養豚場で豚にエサを与える作業を手伝っていたところ、群れの中からかなり大きな1頭の豚が柵を突き破って外に飛び出し、柵にしがみついていたメアリーさんに体当たり。メアリーさんはその後、ぬかるみにはまって動けなくなったところで豚の群れに踏み潰され、右の膝と左の手首を折られてしまった。
その豚は実際に266kgもの体重があったとのこと。ライオンですら大きくても250kg程度で、これは平均的な雌のホッキョクグマの体重を思わせる数字である。現在自宅で療養中というメアリーさんは、英紙『デイリー・ミラー』の取材にこう語っている。
「12日間の入院生活を強いられたわ。子豚たちは本当にフレンドリーないい子ばかりなんだけれど、大きくなるにつれて、もっとエサが欲しいといって鼻で柵を持ち上げたりするようになるの。突然飛び出してきたその雄豚もすごく大きくて、まるでクマみたいだったわ。本当に恐ろしい経験だったから、今でもふとした瞬間にフラッシュバックに襲われるのよ。」
また今回の事件で、この豚の群れが何年か前に付近の養豚場を逃げ出してからしばらくの間どこかをさまよい歩いていた、非常に強い流浪癖と野性的な性格を持つファミリーだという事実も判明。2011年4月に、付近の「Cofton Country Holiday Park」という観光地で男女が突然現れた野生の豚に襲われ、噛まれたり引っ掻かれたりする流血事件が起きており、今回事件を起こした豚との関連性を指摘する声もありそうだ。
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(TechinsightJapan編集部 Joy横手)