米国発!Breaking News

writer : tinsight-yokote2

【米国発!Breaking News】子育てママ必見。「お行儀の悪い食べ方が脳を育てる」と幼児学習能力研究の権威。(アイオワ州)

このほどアメリカで「好きなように食べさせてあげることがその子の脳の発達につながる」という新しい研究結果が発表され、子育てママたちの間で話題となっている。

いつ誰が遊びに来ても恥ずかしくないように、きちんと片付けなければ。整理整頓の心がけは幼い頃からのしつけから。そうした信念を持っている子育てママはとても多い。しかし子供は手づかみでものを食べようとし、口の周りはベタベタ。食べこぼしで周辺も汚くなってしまう。これが幼い子の食事の現実だが、これにイライラしたりキレイにさせようと世話を焼くのは、実はとてももったいない行為だそうだ。

幼児の学習能力についての権威であるアイオワ大学のラリッサ・サミュエルソン心理学博士とその研究チームが、このほど興味深い実験結果を発表した。「赤ちゃんには手や顔を汚してもいいから好きなように食べさせてあげましょう」というものである。赤ちゃんは、口の中に入れたものをもぐもぐと咀嚼することで未知の物質を食べ物として認識するようになり、その名を覚え、美味しいものを覚えていく。そしてそのプロセスは脳の発達、特に記憶力において重要な意義を果たすというのだ。

博士による研究チームは、生後16か月の幼児たちを72人集めて実験を行った。アップルソースやゼリー、ジュース、ケチャップ、スープといった形をなさない14の食品それぞれに”dax”や”kiv”といった見慣れない名前をつけ、子供たちはそれを食べながら言葉を覚えていった。その後「どれが“dax”でどれが“kiv”か」といった質問をしてみると、手や口周りを汚しながら、実に伸び伸びとその食品を楽しんでいた子の正解率がぐんと高かったという。

幼い子の脳の発達を促す様々なチャンスが秘められている「食事」という行動。親は食べ物の内容だけ吟味したらお行儀については目をつぶり、汚れに無頓着になる神経を持つとよさそうだ。なお博士の実験と研究結果は、発達科学の専門誌『Developmental Science』にも掲載されるとのことである。

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(TechinsightJapan編集部 Joy横手)