エンタがビタミン

writer : maki

【エンタがビタミン♪】岡田准一を育てた母とジャニーズ。「強さは表に出さない」。

岡田准一が12年ぶりに『徹子の部屋』のゲストとして登場した。20歳の頃に岡田とトークした黒柳徹子は「若いのに老成している」と感じたそうだが、その若者がさらに人間として成長していることに驚きを隠せない様子であった。

アイドルグループV6としてばかりか、俳優としてもますます存在感が出てきた岡田准一。そんな彼の成長には自身の母親とジャニーズが大きく影響しているようだ。

12月20日の『徹子の部屋』で岡田准一を迎えた黒柳徹子は、20歳の時にゲストとして出演した彼が「蓮の花が好き」と語ったことを思い出した。岡田はその時に、「蓮の花は“人間の理想像”。水の下はすごく汚いが、きれいな花を咲かせる。下にいろいろ(苦労が)あるからこそきれいに咲ける」と理由を説明している。20歳の若者がそんなことを考えていることに黒柳も感心したのだ。

現在、33歳となった岡田准一は「20歳の頃は“生きること”をすごく考えていた」と当時を振り返る。ちょうどその頃、ドラマ『木更津キャッツアイ』で主演を果たした彼は、その後も数々のドラマや映画で活躍していく。ジャニーズでは禁じられている格闘技も、映画のために習得した。フィリピン武術のカリ、ブルース・リーが作り上げたジークンドー、総合格闘技のUSA修斗を学びインストラクターの資格も取得したほどである。

黒柳徹子がお決まりの「ちょっといいかしら?」で、岡田准一の二の腕に触れ、その硬さに驚いた。洋服では目立たないが、凄い筋肉なのだ。「いつもそうやって隠しているの?」と黒柳が聞くと、岡田は「強さというものはワッと表に出すものではないと考えている。威圧感になってはいけないし、中にあることが大事」と答えた。

そこにはあの「蓮の花が好き」な20歳の青年が、様々な苦労と努力を重ねて悟った哲学があった。岡田准一は“人間の理想像”である生き方をずっと追求してきたのだ。

小学校低学年の頃、両親が離婚しており、それからは母親が女手一つで岡田を育ててきた。子どもの頃は、学校で「岡田くん、しゃべってください」と名指しされると吐き気をもよおすほど緊張しやすい性格だったという。

そんな彼をジャニーズに入れようと書類を出したのが母親である。14歳の岡田准一を送り出した母は、「男として責任を持って自分の人生を生きなさい」と彼に言い聞かせた。岡田の母は「自分に返ってくることだから、勉強しろも言わない。ただ、あなたが悪いことをしたら、私が殺してでも責任をとります」という覚悟で息子を育ててきたのだ。

関西から上京すると、ジャニーズJr.をほとんど経験せずにV6としてデビューした岡田准一にとって、世間の常識を教えてくれたのがグループ最年長の坂本昌行だったという。当時、14歳で中学生だった岡田と24歳の坂本は「学校をずる休みしたら、叩くからな」と約束を交わした。岡田は「よく叩かれましたね」と苦笑して、「みんなが先生でした」と他のメンバーからもいろいろなことを教わったと懐かしんだ。

岡田准一はそうやって周囲の力で育ててもらったことを忘れてはいない。まだ彼が20代の頃に台本を読んでいるところに、母親が話しかけてきた。岡田は「今、読んでいるから」と相手にしなかったことを未だに悔やんでいる。今でも岡田の母は、「大河ドラマの撮影があるから邪魔になるだろう」と気をつかって一切連絡をしてこないという。岡田准一は「大丈夫です、もうそんな“余裕の無い男”ではないので、連絡してください」とテレビから母に呼びかけた。
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)