SMAPの中居正広は自ら「マイクは基本オフ」と公言しており、世間にも歌は上手くないというイメージが浸透しているようだ。さらに彼はSMAPのリーダーとして「特に何もやっていない」とまで謙遜する。だが、テレビ番組で共演したタレントの出川哲朗が、「中居くんは自分をピエロにしている」とその素顔を暴いた。それに対して中居は「いやいやいや」と否定しながらも、リーダー論を語り始めたのである。
最近のCMでも、SMAPのライブで中居正広が歌うと宇宙人ジョーンズの耳栓が閉まるというシーンがあった。中居は最早、歌が下手なことをキャラとして活用しているのだ。“リーダー”がテーマだった12月4日放送の『ナカイの窓』で、中居は「SMAPの“リーダー”というのはニックネームみたいなもの。僕はリーダーとして何もやっていない」と言い切った。
さらに、MAXのリーダー・NANAが「歌割のバランスが少ないとショック」だと明かすと、中居は「なんで歌割が少ないと思う? 歌が下手だからしかたない」と自分も歌割が少ないことに触れたのだ。劇団SHA・LA・LAの座長として出演していた出川哲朗は、そんな中居正広を見て「いやいやいや…これを言うと中居くんに本気で怒られるかもしれないけど」と言いつつ彼の素顔を語った。
「歌が下手みたいなことになってるけど、本気で歌ったら超ウマイからね!」という出川の力のこもった口調から、それが事実であることが伝わる。中居は渋い顔を見せたが、出川が「そこをあえて、自分をピエロにしている」と続けると、中居は照れ隠しのように「フラフラしていたらここまできたんだよ」と苦笑していた。
元宮崎県知事で現在は衆議院議員の東国原英夫氏は、「そんなところもリーダーの資質かも」と中居を評価した。たけし軍団時代に芸能界を知り尽くした彼は、「アイドルが笑いもMCもやるというのは先駆者だからね。20年前にはなかった。中居くんはそこを狙った」と指摘する。
そこまで言われると中居正広もとぼけるわけにいかず、「リーダーらしきことはやっていないが、もしSMAPのリーダーというならば」と口を開いたのだ。
彼は“おれの背中を見てついて来い”というタイプではないという。後ろから見ているタイプなので「歌っている時も、ちょっとだけ後ろに下がってメンバーがどうしてるのかを見ておきたい」と話す。それはSMAPだけでなく友人たちと食事に行った時でも同じで、「後ろに人がいると嫌。後ろからみんなを見ておきたい」という性格的なものらしい。
アドバイザーの心理学者は、中居正広のような「空間的にものを見る。後ろから見る」行動はリーダータイプに多いと解説しており、中居自身がなにげなくやっていることがリーダーとしての役割につながっているようだ。
出川は「中居くんはSMAPのライブでどの曲では誰がMCをやったら良いか、どこで誰をいじると面白いとか全部自分で考えている」とも明かしていた。最近のSMAPのライブでは中居自身のMCが減って、木村拓哉や草なぎ剛がMCをする場面が増えている。リーダー中居正広はMCをする彼らを後ろから見て、次のアイデアを考えているのかもしれない。
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)