エンタがビタミン

writer : maki

【エンタがビタミン♪】ピース又吉とソラシド本坊の“歴史的偶然”に鳥肌。「“人斬り半次郎”の子孫です」

お笑い芸人たちが“偶然”体験したエピソードを披露した。なかでも周囲を驚かせたのが、又吉直樹(ピース)の太宰治にまつわる体験と本坊元児(ソラシド)が幕末の武士・中村半次郎の子孫だというカミングアウトである。

12月12日に放送された『アメトーーク!』には、“偶然を愛する芸人”が揃った。なかでもピース又吉のエピソードを聞いてみんなの緊張感が高まった。

高校を卒業した又吉直樹は上京する際に、前もって1日だけアパートを探すために東京にやって来た。不動産屋から紹介されたのが三鷹市の物件だ。時間も無いので、又吉はそこに決めると周囲を散策してみた。桜の木が見えたので行ってみるとお寺があり、お墓に何気なく手を合わせて地元に帰った。

後日、無事そのアパートに引っ越してきた又吉は尊敬する作家・太宰治ゆかりの地が三鷹だと思い当たり、太宰のお墓を参ることにした。すると太宰が眠るお寺は、彼が先日手を合わせたそのお寺だったのだ。さらに又吉が図書館で太宰治が暮らしていた住所を調べてみたところ、まさに彼が借りたアパートがある場所だったのである。

又吉の話に芸人たちは笑いも忘れて驚き、MCの蛍原徹は「うわっ、寒気がしてきた」と震えたほどだ。宮迫博之も「又吉が話すと偶然というより霊的なものを感じる」と不気味がった。

又吉はもうひとつ太宰治エピソードを明かしている。上京して芸人となった彼に、実家から「沖縄のおばあちゃんの家がCMに出ているから見てごらん」と連絡があった。テレビで確認すると、そのCMは太宰治の作品『走れメロス』の設定で、おばあちゃんの家の“又吉”の表札が“太宰”になっていたという。

又吉直樹を超える“偶然”エピソードは出てこないと思われたが、ダークホースとなったのがソラシド本坊である。テレビ出演がほとんど無いという彼は「肉体労働のアルバイトをやってます。月に28日、アルバイトをすればもはや芸人ではないでしょう」と自己紹介した。

本坊元児(ほんぼう がんじ)という名前だが、「実は、幕末に“人斬り半次郎”と怖れられた中村半次郎の子孫にあたる」と明かしたのである。

中村半次郎といえば、幕末の薩摩藩で西郷隆盛の右腕として活躍した剣客だ。“人斬り”と呼ばれる剣客は何人かいるが、多くが暗殺者として扱われた中で、彼の場合は桐野利秋として藩の重要な位置に着く。明治新政府では陸軍少将に任命されるが、西郷隆盛に従って下野して西南戦争で戦死した。

芸人となった本坊がある日、下北沢で内装工事のアルバイトをしていると相手の職人が土方という苗字だった。その職人が「土方歳三の子孫だ」と明かしたというのだ。

幕末の暗殺団と言われた新選組の鬼の副長・土方歳三の子孫と、敵対する立場にあった薩摩藩で“人斬り半次郎”と呼ばれた中村半次郎の子孫。本坊いわく「その2人が、160年後に下北沢のアパートで一緒にクロスの張替えをやっていた」ことになる。時を越えて平成の世、その子孫は平和に暮らしていたのである。
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)