エンタがビタミン

writer : maki

【エンタがビタミン♪】レコ大“大竹しのぶ×泉谷しげる”の『黒の舟唄』に反響。「会場が異様な緊張感に包まれる」

12月30日にテレビ生中継された『第55回 輝く!日本レコード大賞』(TBS系)で一際会場の空気を変えたのが、フォークシンガーの泉谷しげると女優の大竹しのぶによるコラボだった。小説家の野坂昭如が昭和の世に歌った『黒の舟唄』を、大竹のリードボーカルと泉谷のコーラスで披露すると、その迫力に会場が静まり返ったほどだ。ツイッターでも「大竹しのぶの歌、ドスがきいていて迫力があった」など歌についての感想がつぶやかれている。しかし、泉谷の言動には「柄悪すぎて引いた」などの反応も見られた。

第55回 輝く!日本レコード大賞』の会場となった新国立劇場のステージに泉谷しげると大竹しのぶが登場したのは、優秀作品賞の『にんじゃりばんばん』をきゃりーぱみゅぱみゅが披露した後だった。この日、泉谷は東京国際フォーラムで『泉谷しげる「昭和の歌よ、ありがとう」 One Night Premiere LIVE』を終えて駆けつけたのだ。

泉谷は気持ちを落ち着けるように目線を落としながらマイクの前に立つと、優秀アルバム賞に選ばれた『昭和の歌よ、ありがとう』から収録曲の『黒の舟唄』を大竹しのぶとコラボで歌った。

彼は事前のインタビューで、同曲について「大竹しのぶの符割りにしちゃって、あわせた方がおもしろい」と語っている。この日のコラボでも大竹が舞台で鍛えた低音の響く声で歌い上げ、泉谷はコーラスで厚みを出すことに徹していた。ステージ側からのカメラで会場が映し出されると、観客は身動きせず歌に聴き入っているように見えた。

歌い終えてマイクを向けられた泉谷は、大竹しのぶのパフォーマンスについて「バラエティでケラケラしているようだが、本当はものすごい女なんだ」と絶賛。大竹は「小学校の頃から知っているが、こんなに深い歌だと分かった」とコメントしている。

放送直後から、ツイッターには「大竹しのぶと泉谷しげる、凄くよかった」、「大竹しのぶの歌。 さすがだなぁ~」、「大竹しのぶがいつもと違う感じで歌い上げてたのが、かっこよかった。泉谷しげるがコーラスで引き立てる感じで歌ってたのが印象的」とつぶやかれており、2人の歌に感動した視聴者が多かったようだ。

中には「会場が異様な緊張感に包まれている」と映った視聴者がいれば、「大竹さんの低音が綺麗でドスが効いてて素晴らしかった。さすはエディット・ピアフやった人だ」、「泉谷しげるが偉大なフォークシンガーということが社会に再認識されたら大変よいと思う」、「ギターがGAOさんのバックで弾いていた今泉洋さん」などの詳しい解説を加えるファンも見受けられた。

しかし、泉谷しげるについては「柄悪すぎて引いた」、「このオッサン何やねん!」、「なんなの? あの態度」といった意見も出ている。おそらく泉谷が司会の安住紳一郎アナウンサーに「カモン! 速く来い速く! この後、打ち上げがあるんだから」と急かしたり、大竹しのぶに「普段はモンチッチみたいな顔している」と悪態をついた件を差しているのだろう。

泉谷しげるといえば代表曲として『春夏秋冬』が知られるが、実はその楽曲の世界観はむしろ彼らしくない。彼が初期に歌った楽曲『黒いカバン』は「黒いカバンをさげて歩いていたら、警官から見せろと呼び止められるが拒否する」というやり取りを歌ったもので、当時は放送禁止になったこともある。

1971年にメジャーデビューした泉谷は、当時からライブでもフォークというよりはロックバンドのようなサウンドを出していた。彼の言動も昔からロッカーより過激であり、最近では孫ができた影響か温厚になったくらいだ。つまり、今回のレコード大賞で見せた姿は普段どおりといえるだろう。今年は紅白にも出場するので、そんな泉谷しげるのキャラクターがさらに広く知られることとなりそうだ。
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)