アジア発!Breaking News

writer : fujikawa

【アジア発!Breaking News】精巧すぎる人面マスクを着用した犯罪が多発。(中国)

中国で人面マスクを着用し犯行に及んだ者が逮捕された。ここ数年、中国の人面マスクの製造技術は格段に向上し、マスクを着用した数十秒後には別人に変身できるほど精巧な作りとなった。しかしその反面、人面マスクを着用しての犯罪が各地で多発、年々増加しているという。これらの人面マスクはネットで誰でも簡単に手に入る。

中国・安徽省蚌埠市で2人の窃盗犯が逮捕された。調べを進めていくなかで、犯人は人面マスクやかつらを着用し、合肥、宿州、蚌埠などの地域で20件ほどの窃盗を繰り返していた。

今回犯人が着用した人面マスクは擬似度95%と、一見マスクと思えないほど精巧な作りだった。医療用の肌色シリコンでできており、薄さ0.1mmで十数時間の着用が可能。マスク着用後の食事、喫煙、会話についても何ら支障はなく、着用していることを忘れるほど違和感がないそうだ。

今年2月に広州市で起きた貴重品窃盗事件、江蘇省で起きたATMスキミング事件など、いずれも人面マスクを着用した犯行だ。今回逮捕された犯人は、ネットでこのマスクを800元(約1万3000円)で購入している。

西南政法大学刑法学の陳世偉教授は、「中国では人面マスクは玩具とみなされている。現在、我が国で販売禁止となっている玩具は、殺傷力のある拳銃と人体の健康をおびやかす玩具類のみ」と述べた。中国公安部も「人面マスクの生産・販売を厳しく取り締まってはいるが、法的には販売禁止ではない」と語った。

大部分の欧米諸国では人面マスクの着用について厳しい規定があり、一定条件以外での着用は違法行為とみなされる。例えば米国の多くの州では、正当な理由も無しに公共の場での着用を禁止している。さらにニューヨーク州では、プライベートパーティにおいても人面マスクの着用は警察の許可が必要とのことだ。

※画像は、news.ycwb.comのスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 藤川)