アジア発!Breaking News

writer : katakura

【アジア発!Breaking News】息子を18日間軟禁し、餓死させた母親。(台湾)

彰化県で母親が18歳の息子を虐待、餓死させる事件が起きた。母親は長年霊修団体に参加しており、団体から息子が薬物に手を出していると言われ、薬物を断ち切るため息子を軟禁し餓死させた。しかしその後の調べでは、息子が薬物を使用した形跡はなかったという。『TVBS』が報じた。

事件があったのは今年5月。衰弱し意識不明の状態で彰化県内の病院に運ばれた息子は、その夜死亡した。当時、母親は警察に対して「息子が薬物を使用していることがわかったので学校を休ませていたが、家で薬物を使って死んでしまった」と話していた。だが警察が息子の部屋を調べたものの、薬物やそれに関わる道具などは発見できず、その後母親が加入している霊修団体「日月明功」が関与している疑いが強くなった。

このたび明らかになったところでは、母親は「断薬」と称して日月明功の一室に息子を18日間にわたり軟禁。その間は水とお粥しか与えず、暴力を振るうこともあったという。

しかし親子の自宅からは、息子が日月明功へ連れて行かれる前に残したと思われるメモが見つかっており、「僕が行かないと母さんが危害を加えられる」といった内容が書かれていた。警察では日月明功の関与について、さらに調査を進めている。

日月明功は、ダンス教室を開いていた創設者が気功などの手段で魂の成長を得る会として、1997年に設立した霊修団体である。彰化県和美鎮の「默園」と呼ばれる歴史的建造物を活動の場にしている。5千坪もの敷地は塀で囲まれており、中の様子はほとんどうかがえない。付近の住民によれば、敷地の入り口の門から信者らが気功の練習をしたり、夜中に頭に懐中電灯をつけて草むしりをする様子が見えることもあったが、近隣との交流はまったくなく普段どのような活動をしているのかは謎に包まれているということだ。
(TechinsightJapan編集部 片倉愛)