93歳の男性が、生きている間にこれだけはやってみたかったことのひとつであったスカイダイビングに、勇気を振り絞って挑んだ。すべては先立ってしまった愛妻との思い出をまたひとつ増やしたい、そんな思いからであったという。
こちらの画像はYouTubeに投稿された『CBS NEWS』の動画のスクリーンショット。イングランド南西部ドーセットのウィンボーンに暮らす超高齢の男性が、小型飛行機からインストラクターとともに空中に舞い降りる寸前である。
93歳という年齢で上空3050メートルの高さから大地に舞い降りた、なんとも勇敢な男性の名はジャック・ヘイクさん。先立ってしまった愛妻ヴェロニカさんの遺灰を抱きしめてのスカイダイビングであった。ジャックさんはその時の思いをこんな風に語っている。
「歩くことがままならない私は、皆さんに持ち上げてもらいながらやっとのことで飛行機に乗ったよ。でもスカイダイビングに不安はなかった。なぜなら妻と一緒に飛び降りたからさ。私は妻の遺灰をすべて袋に詰め、それを自分の胸にしばりつけていたんだ。」
結婚生活は70年。アウトドア派の夫妻はボートも、釣りも、サイクリングも、どのようなことにもチャレンジし、必ず一緒に楽しんできた。このダイビングもいつかやってみようと話していたことのひとつだという。「妻と散歩していた時にふとそんな話になったんだ。私たち2人は、不思議といつも同じようなことを考えている夫婦だったよ」とヘイクさんは語っている。
ヘイクさんは、ヴェロニカさんが95歳で他界するまでずっと世話になっていたホームドクターへの感謝の気持ちとして、募金活動に熱心。すでに10万円近くを集めてクリニックに寄付したという。「この活動の傍らでこれからもいろいろなチャレンジを続けていくよ。妻も応援してくれていると思うんだ」と、少しばかり寂しさがにじむも笑顔で語るヘイクさんであった。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)