EU発!Breaking News

writer : shiina

【EU発!Breaking News】世界最大規模の祭りで愛車の駐車場所を失念。国境を越えて5週間捜し続けた男性。(独)

毎年9月半ばから約2週間、ミュンヘンで開催されるオクトーバーフェストには、ドイツのみならずヨーロッパ、あるいは世界各国から非常に大勢の観光客が訪れるため、時として珍事件が発生する。今年もイタリアからやって来た男性が自分の車をどこに駐車したか忘れてしまい、5週間もの間イタリアとドイツを往復しながら捜し続けるという出来事が発生した。

イタリアの南チロル地方に住むアントニオさん(44)は今年10月5日、オクトーバーフェストに参加するため、愛車である銀色のフォルクスワーゲン・ゴルフでミュンヘンまでやって来た。

その際、駐車料金を節約しようと、無料で駐車できる脇道の一角を選ぶと、そのまま会場まで路面電車で移動しオクトーバーフェストを楽しんだのだが、それは同時に愛車とのしばしの別れとなってしまった。

それもそのはず、アントニオさんは駐車したその通りの名前を全く確認していなかったのだ。その通りに目印になるようなものは全くなく、強いて言えば路面電車の駅に非常に近い所であるというのだが、その駅名も全く覚えていなかったという。

大都市ミュンヘンには当然無数の道があり、路面電車の駅も多い。そのため愛車探しは困難を極めることとなった。警察に問い合わせても該当車がレッカー移動されたという情報は入ってはいなかったため、アントニオさんは『イタリアナンバーの銀色のゴルフを探しており、発見者にはお礼として200ユーロ(約2万7000円)を支払う』と記載したチラシを作成し、ミュンヘンのあちこちに貼って情報を求めつつ、自身も南チロルとミュンヘンの間を3度も往復し発見に努めたのだが、その努力は報われずに5週間が過ぎ去った。

以上が今月6日にAbendzeitungが報道した内容であるが、その後、事態は急転し解決。この記事を読んだ読者の1人が、車が停められている場所を知っていると直接アントニオさんに電話をかけてくれたのだ。早くも同紙8日報道の記事では、5週間前から駐車されたままであった愛車を無事発見したアントニオさんの喜びと感謝の声が伝えられている。

ちなみにアントニオさんによると、この出来事はオクトーバーフェストでビールを飲み過ぎて酔っ払ったことが原因では決してないということだ。
(TechinsightJapan編集部 椎名智深)