EU発!Breaking News

writer : tinsight-yokote2

【EU発!Breaking News】“Grenada”と“Granada”を読み間違えた空港職員、女性客をまったく違うフライトに。(英)

人間忙しい時には些細な、しかし致命的なミスを犯しがち。旅行業界は販売店から空港カウンターまで目的地、空港コード、エアラインコードといったものに細心の注意を払いながらコンピュータに入力しているはずだが、それでもこんな重大ミスが発生してしまうようだ。

イングランド南西部のデヴォン州プリマスに暮らすラメンダ・キングドンさんという女性は、このほどアルハンブラ宮殿を観光したいとスペインはグラナダへの旅行を決意した。昨年2月に乳がんを患った時に、病の床で「死ぬまでに人生これだけは楽しんでおきたい」と作成した“バケットリスト”のひとつであったそうだ。

旅行出発の日、ラメンダさんはロンドン・ガトウィック空港の「ブリティッシュ・エアウェイズ(以下BA)」のカウンターで荷物を預け、搭乗券を受取り、指示されたゲートから飛行機に乗り込んだのであった。出された機内食を食べ終えたラメンダさんは、隣に座った女性客と会話するように。そこで「この旅行は私のバケットリストのひとつなの。死ぬまでに絶対にアルハンブラ宮殿だけは見ておきたくてね」と話すと、相手は「でもこのフライトでその夢は実現しないわよ」と言って笑ったそうだ。

そこで「なんてこと! 空港カウンターの職員が“Granada”と“Grenada”の文字を間違えたんだわ」と気づいたラメンダさんであったが、クレームを入れようにも飛行機はそのまま北大西洋を渡り遥かかなたのカリブ海へ。グレナダの北に位置する大きな島セントルシアに着陸すると、ラメンダさんはさっそくBAのエグゼクティブラウンジに通され、6時間ほど休憩をとった後にロンドンへ戻るフライトに乗ったという。

BAは自分たちの非を認めており、「これでどこかお好きな場所にお出かけ下さい」としてラメンダさんが加入している同社のマイレージサービス「Avios」に特別なポイントを付与。BBC放送の取材を受けたラメンダさんは、現地の入国管理局のスタンプが押されたパスポートを手に、「せっかくだから頂いたマイレージでニュージーランドを旅行しようと思っているの」と嬉しそうな顔を見せていた。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)