このほどポーランドで大変痛ましい事件が起きた。たった12歳の女の子が自らの手で命を絶ってしまったのだ。亡くなった最愛の父親に「どうしても会いたい」として天国に旅立っていった娘に、母は深くうなだれている。
ポーランドのワルシャワから西に350kmほどに位置する、レシュノという町に暮らすマリア・キスローちゃんという女の子は、父アレック・キスローさんの深い愛情の中で成長した大変なる“パパっ子”であった。しかしそのアレックさんは2009年に突然の心臓発作に襲われて急逝。まだ10歳にも満たないマリアちゃんが、最愛の父親の死をどれほど嘆き悲しんだかは想像に難くない。
すでに12歳になっていたが、いくら月日が過ぎてもその悲しみを乗り越えることが出来なかったマリアちゃん。このほどなんと自分の寝室で首を吊って自らの命を絶ってしまった。眠る前のひと時に本の読み聞かせをしようとマリアちゃんの部屋に入った母モニカさん(35)が、その変わり果てた姿を発見したという。
モニカさんは息子のミハウ君(13)に声をかけて懸命にマリアちゃんの体を降ろしたが、すでにその息は絶えており、部屋からはモニカさんに宛てた「愛するママ、お願いだからどうか悲しまないでね。私、パパが死んでしまって寂しくてたまらなかったの。パパにどうしても会いたくて…」という遺書が確認された。あまりにも深い悲しみと喪失感とですっかり打ちひしがれているモニカさんは、英紙『デイリー・ミラー』の取材にこう答えている。
「パパが死んだことでマリアがそんなにも寂しい思いをしていたなんて、そうと知って私も驚いています。マリアはパパのことを決して話題にしなかったし、私の前でも学校でも本当に楽しそうにしていたのですから。」
笑顔を失ってしまったモニカさんはさらに、「主人を亡くし、それを追って娘まで亡くしてしまい、私はこの先ちゃんと生きていけるのか全く自信がありません。もしも息子のミハウがいなければ、この私だってきっと…」と語ると肩を落としていた。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)