北朝鮮の金正恩第1書記が唯一親しみを感じているアメリカ人が、NBA界の元トップスターであるデニス・ロッドマン。彼は先月、個人的に招かれたとして北朝鮮の正恩氏を訪ねていたが、このほど英メディアとのインタビューで正恩氏と側近らの驚くほどゴージャスな暮らしぶりを暴露した。
マイケル・ジョーダンやスコッティ・ピッペンとともに、NBA「シカゴ・ブルズ」のあの黄金期をもたらした超人気選手のひとりがデニス・ロッドマン(52)。気質はまさに破天荒で超悪玉。203cmの大柄な体にくまなくタトゥーを彫り、女装癖も大好きというド派手なロッドマンは、金正恩氏がその自宅にまで招く唯一のアメリカ人である。
52歳と30歳では親子ほどに年齢が離れているが、なぜか親密な関係にあるこの2人。地下核実験を繰り返し、短距離ミサイルを日本海に向けて発射し、弾道ミサイル発射をも準備中といわれる実に不穏な国・北朝鮮。政治家が「なす術がない」と語るアメリカでは、ロッドマンの親善外交に対する期待は高まるばかりである。
さて先月初旬、7日間にわたり北朝鮮を訪問していたロッドマンが、このたび英紙『Sun』のインタビューに応じた。なんと正恩氏が所有するプライベートアイランドにも招かれたとし、現地での様子をこのように語っている。
「彼の暮らしぶりはまさに“7つ星”、豪華なパーティ続きって感じだね。連れて行ってもらった島はハワイやイビサみたいなところだったけれど、その島の全てが彼ひとりのものだっていうからハンパじゃない。」
「彼にはいつも50~60人の取り巻きがいるんだけれど、ごく普通の雰囲気の人たち。皆でカクテルを飲み、余興もいっぱいで笑ってばかりだった。皆がハッピーだと自分も嬉しいと言っていたよ。テキーラでも何でも、何かを注文すれば必ず最高級のものが出てきたね。」
ちなみに英紙『デイリー・テレグラフ』は韓国が入手したデータをもとに、2012年に北朝鮮が輸入した香水や最高級酒、エキゾチックアニマルといったいわゆる贅沢品や珍品の額は630億円ほどにも上ったと報じている。正恩氏のふっくらとしたその体格の陰に超ラグジュアリーな暮らしあり。北朝鮮の多くの地方で深刻な食糧難が起きていることを最高指導者としてどう受け止めているのか、理解に苦しむ話である。
なおロッドマンと正恩氏が会うのは今年になってから2度目。最初はバスケットボールのドキュメンタリーものを制作するためという理由で平壌に呼ばれたが、バスケットが大好きな正恩氏のために、ロッドマンは来年からしばらくの間、北朝鮮でバスケットボールを教えるという話もあるようだ。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)