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writer : tora

【エンタがビタミン♪】『あまちゃん』での“夏ばっぱ”。39歳での映画『お葬式』初主演。宮本信子が語った女優人生。

女優の宮本信子がNHKの情報番組に出演し、“夏ばっぱ”役を演じた朝の連続テレビ小説『あまちゃん』の舞台裏や自身の半生について語った。『あまちゃん』のヒロイン役だった能年玲奈が「宮本さんのような女優になりたいと思っているが、今はまだ100年早い」と表現するほど圧倒的な演技力の宮本だが、その女優人生は必ずしも順調なものではなかったという。

女優の宮本信子が10月23日放送の『ゆうどきネットワーク』(NHK)のトークコーナー“人生ドラマチック”にゲストとして出演した。冒頭で司会者から「この1週間であったドラマチックな出来事は?」と聞かれた宮本は、『あまちゃん』が「東京ドラマアウォード」でグランプリを獲得したことを挙げ、こんなにうれしいことはないとその喜びを口にした。

その『あまちゃん』で脚本を務めた宮藤官九郎が、コーナー終盤にVTRゲストとして登場。ドラマ中の合同結婚式での宮本のスピーチに触れ、「オレ、こんなセリフ書いたかなと思って読み返すほどだった」と振り返り、「演技でオレの足りない言葉を足してくれたんだなと思った」とその演技力を讃えるコメントを寄せた。

そんな宮本の女優人生は順風満帆なものではなかった。デビュー当初は目立たない役が多かったそうだが、彼女の女優としての才能を伊丹十三はいち早く見抜いていた。出会いから4年で伊丹と結婚し、2人の子供にも恵まれた宮本だったが“休んでいるつもりがないのに仕事が来ない”と女優を続けていくことに不安を感じていたという。そんな彼女を励ましたのが、伊丹の「女優を辞めるのはもったいない。あなたには才能がある」という言葉だった。

その後、主婦としての生活を約10年間送っていた宮本だったが、彼女の父親の葬儀での出来事がきっかけとなり、夫の伊丹の映画初監督作品となる『お葬式』に39歳にして映画初主演を果たす。その『お葬式』で日本アカデミー賞優秀主演女優賞を獲得した宮本は、伊丹作品の看板女優としてキャリアを重ねていった。

伊丹の自宅で撮影された『お葬式』では、朝ごはんを作ってから撮影に臨んでいたというエピソードを明かした宮本は、「(女優は)職業ですから。後は普通の人生だから普通にすればいい」と自らの女優としてのスタンスを披露した。夫である伊丹十三との出会いとともに仕事に対するこのような姿勢も、宮本信子が39歳での映画主演から一気に大女優へと駆け上がっていくこととなった要因のひとつであろう。
(TechinsightJapan編集部 TORA)