ビデオリサーチが中国におけるタレントイメージ調査の結果を公表した。中華圏の男性タレントではこれまで1位を守ってきた成龍(ジャッキー・チェン)が3位に落ちる波乱があった。一方で、日本の女性タレントでは浜崎あゆみが相変わらずの人気で不動の1位となった。中国で人気のある男性タレントが日本とは傾向が違うのも興味深い。
株式会社ビデオリサーチが毎年行う“中国におけるタレントイメージ調査”も今回で8回目となる。2013年7月に実施した今回の調査で最も注目すべきは、中華圏タレント(調査タレント224人)のうち男性タレントの結果だろう。
これまで7回の調査で常にトップの座にあった成龍(ジャッキー・チェン)が3位に陥落したのだ。1位に躍り出たのは俳優の劉徳華(アンディ・ラウ)、2位は張学友(ジャッキー・チュン)で前回の7位から大躍進を見せている。
劉徳華(アンディ・ラウ)と張学友(ジャッキー・チュン)はどちらも香港音楽界の「四天王」(他に黎明と郭富城)に数えられる人気者だ。日本でも人気のある成龍(ジャッキー・チェン)だが、今年の4月に公開した主演映画『ライジング・ドラゴン』について「これが私の最後のアクション超大作です」とコメントしたこともあり、世代交代を感じさせる結果となった。
また、女性タレントでは中国本土出身の女優、范冰冰(ファン・ビンビン)が前回の調査(2012年6月)に続き1位となった。彼女は来年公開される映画『X-MEN: デイズ・オブ・フューチャー・パスト』の出演も決まっている。2位には日本武道館でもコンサートを行った中国の歌姫王菲(フェイ・ウォン)が6位から躍進しており、3位になった女優の孫儷(ソン・リー)も7位から人気が上昇している。
日本の女性タレントでは浜崎あゆみがトップを守った。日本では全盛期ほどの人気は無い彼女だが、中国では高い人気を維持しているようだ。2位には藤原紀香、3位には卓球の福原愛が選ばれている。
日本の男性タレントでは長年中国本土で俳優活動を続けている矢野浩二が1位に選ばれた。大阪府東大阪市出身の彼は中国北京在住で俳優活動をしている。日本映画にも『リング0~バースディ』や『ふうけもん』など数本に出演しているが、中国のテレビドラマでの活躍が評価されたようだ。2位には木村拓哉、3位に佐藤隆太が選ばれた。
韓国タレントでは男性タレントの1位に歌手や俳優で活躍する安在旭(アン・ジェウク)が選ばれている。2位の李敏鎬(イ・ミンホ)はKBSのテレビドラマ『花より男子~Boys Over Flowers』で原作の道明寺司にあたるク・ジュンピョ役で主演した人気俳優だ。3位は日本でも良く知られる映画『猟奇的な彼女』で主演した俳優の車太鉉(チャ・テヒョン)だった。
女性タレントの1位には「韓国一の美人女優」と呼ばれ中国でも人気のある、金喜善(キム・ヒソン)が選ばれている。彼女は2007年に事業家と結婚しており、母親となった今でも人気は変わらないようだ。2位にはモデルで女優の宋慧喬(ソン・ヘギョ)、3位には日本でもヒットしたドラマ『宮廷女官チャングムの誓い』の李英愛(イ・ヨンエ)が選ばれている。
本調査は、テレビなどで活躍するタレント・俳優・スポーツ選手など300名以上の知名度・人気度・イメージなどを、中国の北京、上海、広州で調べたもの。北京にあるCTR市場研究社と共同実施している。調査対象は15歳から45歳の男女、各都市部の人口比率を反映したエリアサンプリングで訪問面接法(iPad携行)により合計1210人に調査した。
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)