4月1日付でNHKを退社した堀潤氏。人気番組『ニュースウオッチ9』のリポーターや『Bizスポ』の総合司会を務めるなど、同局でも人気アナウンサーだった。しかし東日本大震災以来、自身のTwitterで原発に対するNHKの報道のあり方を批判するなどした後に退社。そしてこのたび、初の在京民放ラジオ番組へ出演したのだ。
1日付でNHKを退社した堀潤氏が15日『たまむすび』(TBSラジオ)に出演した。在京民放初の第一声に注目が集まった。
やはり一番気になるのは、なぜNHKを辞めたのかということだ。堀氏は「テレビとインターネットの融合を進めたかった」ことを理由に挙げる。原発事故が起きた際、テレビメディアの発する情報と視聴者の知りたいと思う情報に大きなギャップを感じたそうだ。2001年にNHKに入社した時から、視聴者とメディアとの双方向通信に興味があったという堀氏。自身もTwitterでさまざまな情報を発し、テレビとインターネットとの融合に挑戦してきた。だがNHKへ自らの構想を伝えると、上の世代からは「ネットの方が偉いみたいな言い方をする」との批判もあり、またテレビメディア体制の大きさゆえの融通性に限界を感じ、このたび退社の道を選んだという。
視聴者からは「NHKの中に残って内側から変えていってください」との声もあったそうだ。しかし堀氏は、NHKだけではなく大きな意味でメディアを変えていきたいと抱負を語る。
ちなみに、一時噂があった参院選については「出馬の意思はない」と否定。現在については「急に辞めたのでお金がない」と告白した。芸能事務所にも属していないため家賃も払えず実家住まいとなり、ジャーナリストとして取材費用も工面できずにいると苦笑いしてみせた。自身のTwitterでは大学の客員教授に就任することを報告したが、フリージャーナリスト・堀潤氏の今後の動向にも注目が集まる。
(TechinsightJapan編集部 佐々木直まる)