年長者のJay-Zにしてみれば若い2人はどちらも可愛い後輩。彼は恐らくこの2人の不仲に困惑しているはずだ。カニエ・ウェストとジャスティン・ティンバーレイクが、先月からどうもバチバチを繰り返している。

ご存じの通り、ジャスティン・ティンバーレイクの本格的なミュージシャン復帰は実に6年ぶり。間もなく『The 20/20 Experience』というアルバムが発表されるが、Jay-Zとのコラボとなった先行シングル“Suit＆Tie”が大好評で、夏から2人は『Legends of the Summer』というツアーを予定している。

だが、なぜかそれが面白くないのはラッパーのカニエ・ウェストであった。先月下旬、ロンドンでコンサートを行った際、「Hov （Jay-Zのあだ名）は愛しているけれど、“Suit＆Tie”には同じ気持ちになれない」とディスったのだ。

カニエはJay-Zと長いこと親しくしており、2011年にはコラボアルバム『ウォッチ・ザ・スローン』を制作し、大ヒットさせた間柄である。8歳年上で頼り甲斐のある男Jay-Zを、ジャスティンに盗られたような錯覚、嫉妬心でも働いたのであろうか。

そして今月9日になると、今度はジャスティンがカニエにこうやり返している。米NBCの人気バラエティ番組『サタデー・ナイト・ライブ（Saturday Night Live）』にJay-Zとともに出演したジャスティンは、“Suit＆Tie”を披露する中、ある部分を替えて歌ったのだ。

「僕のヒットがしゃくに障るらしくて、ラッパーたちが過剰反応を見せているよ。」

そしてジャスティンは11日、NBCの人気トークバラエティ番組『レイト・ナイト・ウィズ・ジミー・ファロン』に出演した。ジミー・ファロンは“Suit＆Tie”の話題になるとそのことに触れ、「あのライブショー（SNL）で聞かせてくれた替え歌のことだけれど…」と突っ込む。最初はとぼけたジャスティンだが、「まぁ皆さん、この件にはついてはどうかお静かに！」と言いながら目力で制しようと試みるのみであった。

ところが、ファロンがジャスティンのニューアルバムのジャケットを紹介しようとしたところ、ジャスティンはなぜか「念のため言っておきたいことが…」とモゴモゴ。ファロンに「何ですか？」と促されると、ジャスティンは「一応知っておいてもらいたいな。僕はカニエ・ウェストがすごく好きなんだ」とサラリと語る。そのにこやかな表情に会場からは大きな拍手が起こった。その言葉にウソはないと信じたいものである。

私生活も仕事も順調な者同士、ディス合戦も適当なところで止めないと品格に関わってくる。カニエの口からもそろそろジャスティンについて好意的な言葉を聞きたいものだが、何なら「次はオレとコラボしようぜ？」でも。今回のジャスティンの比ではない拍手喝采を浴びるはずだが…。
（TechinsightJapan編集部　Joy横手）