HKT48の指原莉乃が3月11日に今年2度目の被災地訪問を行った。前回は番組のロケで訪れており、復興がままならぬ様子を実感したのである。その気持ちが残ったままで指原は3月11日に再び訪問しており、AKBグループとしてミニライブで歌うことに不安を覚えたという。
AKB48を中心とするメンバー60人が3月11日に被災地を訪れて、6人のグループに分かれて10か所で復興支援ライブを開催した。指原莉乃も小嶋陽菜や岩田華怜らと6人で宮城県多賀城市を訪問している。
彼女は3月10日に放送されたテレビ番組『そうだったのか!池上彰の学べるニュース』では被災地のロケで出演した。3月11日のブログ『指原クオリティー』では、「今年に入って2度目の被災地です」とそのことにも触れている。
今年1回目の被災地訪問で、指原は「池上彰さんと土田さんと一緒に、被災された方のお話を伺いました」、「やはりまだまだたくさん問題を抱えているようでした」と実感を綴っている。彼女はニュースなどの報道でもあまり見かけない分「少しは復興しているんじゃないかと思っていた」という。ところが「最初に被災地へ訪れた時と、なにも変わらぬ光景に驚きました」と現状を伝えるのだ。
そして3月11日には『AKB48復興支援ライブ』のメンバーとして、今年2回目の訪問となった。「悩みを抱えている方がたくさんいらっしゃる中でのステージは迷惑なのではないか」、「私たちがここで踊ることで何か思ってくださる、感じてくださる方がいるのか心配でした」と不安な気持ちで臨んだことを明かす。
だがパフォーマンスをしながらステージから目にしたのは、曲を口ずさみ、踊って楽しんでくれる人々の姿だった。彼女もそれを見て「きっと楽しいひとときを過ごしていただけたのではないかなと感じました」と安心したことを報告している。
ステージが終わると、メンバーが並んで観客とハイタッチしてお別れする。指原の祖父母と同年代ほどの方から「元気をもらったよ」と声をかけられ、「仮設住宅でテレビをみて楽しんでます」と家族連れの方から伝えられたそうだ。
一時期は被災地訪問の意義について不安もあった指原だが、被災地の方の反応に「もっと頑張らなきゃ!」と改めて思うことができた。「微力ではありますが、私たちにできることをこれからも続けたいです」と今後の復興支援活動を決意していた。
彼女のブログには「さっしー、ありがとう!」、「学べるニュース見ましたよ。さっしーの温かさに惚れました」といったコメントが多数届いている。そんな中で「秋元先生が(高橋みなみ)総監督に『偽善と言われてもやらないよりはいい』とメールがあったそうだ。それでいいんだと思う。さっしーが訪問して1人でも多くの人が元気になればいい」という意見もあった。
芸能人、特にアイドルが募金活動や支援活動をすると“偽善”という反応が少なからずある。例えば今回について、当事者であるAKB48メンバーと復興ライブに訪れた被災地の方々は“偽善”を感じているのか。考えさせられる内容だが、それよりも今は指原莉乃が伝えた“進まぬ復興”に視点を移す必要がありそうだ。
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)