EU発!Breaking News

writer : shiina

【EU発!Breaking News】ロンドンで増加中のキツネによる被害。生後4週間の赤ちゃんが指を噛み切られる。(英)

ロンドンには大都市にもかかわらず何千匹ものキツネが生息しており、公園や庭で目にすることも珍しいことではない。だが最近では、キツネがいつの間にか住宅に侵入し人が噛まれる事件が報じられている。今月6日には、侵入したキツネが生後4週間の赤ちゃんの指を噛み切るという事件がロンドン郊外ブロムリーで発生した。

『BBCニュース』によると、赤ちゃんの泣き叫ぶ声に異変を感じた母親が部屋に入ると、ベッドから床に引きずり下ろされた赤ちゃんの側で噛み切った指をくわえたキツネを発見した。この様子を目にした母親はパニック状態になりながら捕まえようとしたものの、キツネはくわえていた指を放し逃走。赤ちゃんはすぐに病院に搬送されて3時間に及ぶ手術が行われた結果、指は元通りに縫合されたとのことだ。

この事件について英国動物虐待防止協会(RSPCA)は、「キツネは向こう見ずなところがあり、食べ物の匂いを嗅ぎつけるとその場に近寄るが、人の気配を感じるとすぐに逃げ去るため、今回のように人間を噛むことは滅多にない」とコメントしている。

だが2010年にはロンドンのハックニーでキツネが家に侵入し、眠っていた生後9か月の双子の赤ちゃんが頭や脚を噛まれ重傷を負ったケースや、その約3か月後には46歳の女性がフラムの自宅で眠っている間に侵入したキツネに耳を噛まれた事件が報告がされているため、決して「滅多にない」と言える状況ではなくなっているようだ。

今回の事件を受けロンドン市長のボリス・ジョンソン氏は『BBCニュース』のインタビューで、「キツネは可愛らしい存在であるかもしれないが都市部では害獣とされている。この問題には迅速に対処しなくてはならない。まずはロンドンのそれぞれの地区の責任者が先頭に立ってキツネの生息数を確認し、何故このような状況になったのかを分析するべきだ」と話している。
(TechinsightJapan編集部 椎名智深)