「三つ子の魂百まで」という。3歳ごろに身についた習慣や考え方は一生続くことも多いから、良いことは早くから仕込み、悪いことは早めに直しておこうという意味だが、その考え方に意外にも「結婚」の二文字を重ね合わせてみたのが中国の幼稚園であった。
近年、離婚ががぜん増えてきたことが話題になっているお隣中国では、幸せな結婚というものを“儀式”だけでも幼少のうちに疑似体験させてみてはどうか、という考え方があるようだ。
中国は河南省鄭州市でこのほど、タキシードやドレスに身を包み思い切りめかし込んだ3歳から6歳の100名以上の幼児による「合同結婚式」が行われた。イベントの趣旨に同意した保護者に手をつながれて会場入りした子供たち。どの子もその日のパートナーに選んだひとりの男の子(女の子)の手をしっかりと握りしめ、ニコニコしながら指輪を交換し、愛の誓いを立てたという。
このイベントの主催者は、なんと幼稚園の園長であるLi Wangさん。彼女は「ひとりのパートナーを選び、チョコレートやおもちゃで誘惑しながら巧みに相手に求愛するのです。どうしたら相手に気に入ってもらえるかと努力する姿勢、優しさ、気配り。これらはその後の男女関係構築においても必ず役に立ちますよ」と話す。きらびやかな仮装パーティのように見えるも、実は「人生のレッスンです」と真剣だ。
今日の主役は自分だと分かった子供たちはもう大はしゃぎとなり、皆に祝福されるその幸福感と出されたごちそうに単純に大満足。「結婚っていいなぁ」と感じとったら、あとは“三つ子の魂百まで”の精神に期待するのみだそうだ。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)