巨大水槽を売りにする豪華なホテルやショッピングモールなどが世界各地で増えているが、もしもあなたの目の前でそれがバッシャーンと崩壊してしまったら…!? そんな一瞬の惨事が、中国は上海のデパートで起きてしまった。
上海のデパートに設置され、カップル、家族連れ、観光客と本当に多くの人々の目を惹きつけ、デートの待ち合わせスポットとしても人気が高かったサメの泳ぐ巨大水槽が、なんとたったの2年で突然の爆音とともに壊れてしまった。
そのような惨事が起きたのは、上海は東方(Dongfang)の目抜き通りに面し、高級ブランド店が軒並み入ったとあるデパート。水槽は1階のエントランスの脇に通行人にも見えるように設置され、人気は成人の腕ほどの大きさの5匹のサメ。餌付けショーにもなると、大勢の人だかりが出来ていたという。
満水状態の34トンもの重さを誇る水槽が突然崩れたとあって、高級化粧品のブランドなどが並ぶ1階フロアは水浸しになり、客をはじめとする15名が重軽傷を負った。水槽のガラスの厚さは25cm。それが破裂し、大小のくさび状になって床に散乱しており、人々は「直撃を受けたらひとたまりもない」と恐怖心を募らせている。
その水槽の手前には人が触れないよう手すりが設けられており、今のところ何かの衝撃が加わったという情報もない。造られてたったの2年にして起きたこの事故、構造や接合部分などに問題がなかったか慎重な調査が続けられている。
記憶に新しいところでは、2010年に中東ドバイで水族館の巨大水槽が破裂し、観客が一気に避難した。ブームに乗ってハイピッチで建てられた斬新なもの。「安全性」を疑う声がここにはほとんど生かされていないというのが現状か。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)