エンタがビタミン

writer : miyabi

【エンタがビタミン♪】「“華原朋美”とはそういう人」。地方の小さな体育館、ノーギャラで1時間も。

昨年12月の音楽番組で代表曲「I’m proud」を歌い上げる華原朋美の姿に、もらい泣きした視聴者も多かっただろう。それは彼女への同情や憐れみからの涙ではない。血の滲むような努力で人生のどん底から這いあがり、歌を捨てること無く頑張ってきた華原への労いからであろう。文字通り、彼女は歌い手としての“pride”を、無くしてはいなかったのだ。

元プロ野球選手・パンチ佐藤は1月21日付のブログ『パンチ佐藤の一日一膳』で、大分昔に共演した華原朋美の姿を回想している。それは15年以上前と記され、仕事の内容から彼女が恋人の大物プロデューサーと別れた直後だと思われる。

地方の体育館でNHKの番組収録があった時のこと。大物女性演歌歌手と佐藤とテツandトモ、そして華原がゲストだったそうだ。NHKの番組はリハーサルを念入りに行うことで、今も昔も有名である。その日の本番前にも、何度も行われる予定だった。

だが女性演歌歌手は「喉の調子が良くない」からと、リハーサルには参加しなかった。佐藤とテツandトモも、リハーサルは抑え目にして何となくこなしていたらしい。しかし華原だけはリハーサルから本番と同じように、笑顔で頑張っていたそうだ。

さらに番組の本番終了後、意外な出来事が起こった。さっさと女性演歌歌手が帰り、他の出演者や番組スタッフも帰り支度をしている中、華原はひとりカメラが回っていない舞台に立っていた。なんと番組を観に来てくれたお客のために1時間くらい、歌やトークのサービスをしていたそうだ。もちろん、ノーギャラである。

「仕事は終わっているのに…」と思い佐藤がスタッフに聞くと、“華原さんはそういう人”だと教えてくれたという。

華原とは挨拶を交わした程度の間柄だとブログに綴るも、この出来事を佐藤は忘れることができなかったのだ。そして最近、彼女の歌手復帰に関する新聞記事を読み、“僕は華原さんを応援します”とブログで宣言している。

これまでの挫折を大きな糧とし、華原朋美は強くなれたのだろうか。38歳にして再び表舞台に立った彼女を、心から応援したいと思う。
(TechinsightJapan編集部 みやび)