俳優やタレントとして活躍する京本政樹が1月21日に54歳の誕生日を迎えた。彼は公式サイト内のブログで「まだまだ頑張る所存です」とさらなる活躍を誓うと、歌手デビューした頃を振り返り、23歳の頃のライブでの写真を公開した。ライブハウス・新宿ルイードにファンが殺到しすぎて“すし詰め状態”となり、それ以来、彼がルイードを出入り禁止になったという伝説のライブである。
時代劇『必殺シリーズ』の組紐屋の竜役や、最近ではバラエティ番組『火曜サプライズ』のロケ企画“爆走47都道府県! 京さま慎ちゃんの今日も飛ばすぜぃ!”でも人気のある京本政樹。彼はもともとミュージシャン志望だったが、先に俳優としてデビューした京本は『銭形平次』への出演を機に時代劇で活躍することになる。
そんな時期でも京本は楽屋でギターを弾いて作曲を続けており、ミュージシャンの道も諦めてはいなかった。1984年には全10曲すべて京本作詞、曲によるファーストアルバム「ラブレーの15分」をリリース。そしてその才能を認められた京本は、『京都マル秘指令 ザ新選組』の主題歌「I can’t say…」でシングルデビューを果たすのだ。
『京本政樹 -SPEAK-』ではその頃に東京の新宿ルイードと大阪のバーボンハウスでデビュー記念ライブを行った時のことが綴られている。彼は「キャパ300人の両会場に、2000人以上のファンの方々が詰めかけ、急遽、300人の座席を取り払い…」と会場に1000人ずつ入れて2回公演を決行したことを振り返る。
そのライブから時を経て、54歳となった彼は当時の写真を見て「立てマッチ棒状態で酸欠に。このライブのあとルイードには出入り禁止」と苦笑するのだった。まさに“すし詰め状態”の会場の空気が伝わってくるが、京本政樹もライブを終えた時に何を歌って話したのか憶えてなかったというほどだ。そしてライブが終わり、ライブハウスから抜け出した彼を2000人のファンが追いかけてきたというからまるで全盛期のビートルズのような現象である。
そんな彼だが、実は中学生時代にジャニーズ事務所からスカウトされながらも「自作曲を歌いたいから」と断っている。もしジャニーズアイドルとなっていたらどうなっていただろうか。54歳となった彼のベストアルバム「京本政樹ベスト Tokyo Blue~孤独な天使たち~」が3月20日にリリースされる。ミュージシャン・京本政樹を再認識できるものとなりそうだ。
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)