悪阻が原因で入院していたケンブリッジ公爵夫人キャサリン妃。その体調に関する情報を入手すべく、オーストラリアのラジオDJが「チャールズ皇太子とエリザベス女王である」と偽り入院先に電話をかけるというとんでもない行動に出てしまった。この電話に騙され担当看護師に電話を回した看護師は自らその命を絶ってしまったが、このあまりにも悲しい結末を受け勤務先であった病院のスタッフも怒りを禁じ得ないでいる。このたび病院側はラジオ局に抗議文を送っていたことが判明した。
オーストラリアのラジオ局「2Day FM」のDJ、マイケル・クリスチャンとメル・グレイグがキング・エドワード7世病院に電話をかけ、チャールズ皇太子とエリザベス女王になりすましてキャサリン妃の体調に関する情報を看護師からアレコレと聞き出すことに成功した。このとき電話をキャサリン妃の担当看護師につないだJacintha Saldanhaさんは、後日ロンドンの自宅で意識を失っているところを発見され病院に搬送されたが、手の施しようが無く死亡が確認された。電話を担当看護師に回したことに対し大きな責任を感じての自殺とみられており、この決断に英王室も大変心を痛めているという。
そんな中キング・エドワード7世病院のチェアマン、Lord Glenarthur氏は、問題を起こしたラジオ局に対し以下の内容を含む抗議文を送っていたことが判明した。
「キング・エドワード7世病院は病気の人々の治療をする施設です。あなたがたのDJが嘘までついて当院の患者と話そうと考えたとは愚行にほかなりませんし、実際に電話をかけるとはなんと愚かなことでしょう。」
「このようなことが起きたばかりでなく、電話が録音してあった上にラジオ局トップから放送を許可されていたとは実に恐ろしいことです。」
「あらかじめ周到に計画されていたこの分別ない行動により、2人の献身的で優しい看護師が屈辱を与えられました。この2人は患者の世話をするという仕事をしていただけなのです。」
「その結果は世界中で報道されていますが、これは言葉では表現できぬほどの悲劇です。このような事態が二度と起こらぬよう対策を講じてください。」
問題を起こしたDJはこの自殺を知り大変なショックを受けているというが、突然Saldanhaさんに先立たれた夫と2人の子供達の心痛は計り知れないものがあるだろう。このようなスキャンダルに巻き込まれてしまったキャサリン妃、ケンブリッジ公爵ウィリアム王子、そして王室の人々も深い悲しみに暮れているという。
(TechinsightJapan編集部 ケイ小原)