EU発!Breaking News

writer : shiina

【EU発!Breaking News】マフィアが違法販売のためスロバキアから密輸か。生後4週間の仔犬13匹を保護。(オーストリア)

ウィーンのドナウシュタット区にある一般住居から15日、動物愛護グループから通報を受けた獣医局によって13匹の仔犬が保護された。生まれたばかりのこの仔犬達はオーストリアで違法に販売されるため隣国スロバキアから密輸されたと見られており、背景にマフィアが関与している可能性があるとされている。

ÖSTERREICH紙が16日に報じた内容によると、発見されたマルチーズ6匹、ビーグルミックス犬6匹、そしてペキニーズ1匹は全て生後4週間未満であり、通報した愛護グループに引き取られ手当てを受けているが、発見当時の状況が非常に劣悪であったため、特にマルチーズ6匹は大変危険な状態にあるという。

マフィアによって密輸された仔犬が、月齢や健康状態などを全く考慮されずにインターネットで違法に販売されるケースが非常に多い。犬の種類によって違いはあるが、仔犬は生後約2~3ヶ月を母犬や兄弟犬と過ごすことで社会性が身につくという。そのため仔犬は親元にしばらく留められるべきとされており、生まれて間もない仔犬の販売禁止が法律で決められている国も少なくない。だがこの仔犬達が生後4週間未満という、余りにも早い時期に親元から引き離されていることや、仔犬達が発見された住居の家主であるスロバキア出身の30歳の女が、オーストリア国内における仔犬の販売許可を申請していなかったことなどから、今回の件もマフィアが関わっている可能性が非常に高いとされており、現在捜索が進められている。

今回の発見に協力した動物愛護グループの代表者は、生まれたばかりの仔犬を母犬から無理やり引き離すマフィアのこのやり方は動物虐待であると憤りを示しており、また疑わしい仔犬販売のホームページを発見しても、そこから仔犬を購入しないよう呼びかけている。
(TechinsightJapan編集部 椎名智深)