今から11年前バイクによる大事故で生死をさまよった、お笑い芸人の千原ジュニア(千原兄弟)。事故当時は家族に多大な心配をかけ、特にコンビの相方である兄の千原せいじには仕事上でも非常に迷惑をかけたと、今も自責の念に駆られている。命が助かってからは“自分はもう二度とバイクに乗らない”と固く決心して、ジュニアはこれまで生きてきたのだ。
10月27日深夜放送の『ざっくりハイタッチ』(テレビ東京)の企画で、千原ジュニアを11年ぶりにバイクに乗せ事故のトラウマを乗り越えてもらおうということになった。しかし本人は「たぶん、せいじが(バイクを運転することを)許さない」と語る。“せいじから許しが出ない限り、絶対にバイクには乗れない”と、ジュニアは頑なに拒んだ。ならば兄の本心を聞こうと、番組の一行は千原せいじの仕事場に向かった。
事情を説明すると、せいじはあっさりとジュニアがバイクを運転することを許可し「今はもう寒いから、自分が思うより一枚多く上着を羽織れ」とだけアドバイスをしていた。バイクを運転することに対しては注意したり、説教することも無かった。これでジュニアも心置きなく、バイクを走らせることができる。
しかし安全面を考えて、いきなり公道に出るのではなく自動車教習所内でジュニアにバイクを運転させることになった。あれだけの大事故を起こしたのである。“バイクにまたがることさえ、最初は怖がるだろう”と本人も周囲も想像していた。だが、ジュニアは最初こそ緊張していたがバイクに乗りエンジンをかけた途端、笑顔に。「あぁ、このガソリンのニオイが懐かしい」と言いながら、楽しそうにバイクを走らせたのだ。
番組後半ではトランプのゲームに負けたジュニアが、バイクの旧車専門店で憧れの名車を自腹で購入することになってしまった。それは1972~1976年まで発売されていた『カワサキ・ Z1』、“絶版車の王様”といわれているバイクだという。色は中でも一番人気の“火の玉カラー”、お値段は370万円であった。
ジュニアは心底バイクが好きでそれは今も変わっていない、その思いは番組を通して感じられた。しかし、気になるのは兄のせいじがバイクに乗ることは許しても、彼らの母親はどうだろうか。どうか不眠不休で看病を続けた母の姿を、ジュニアは忘れないで欲しい。
(TechinsightJapan編集部 みやび)