エンタがビタミン

writer : naomaru

【エンタがビタミン♪】桂三枝改め、六代目桂文枝師匠が語る、唱歌『どんぐりころころ』の4番の歌詞に込めた思い。

秋になると子供たちが歌う定番の唱歌がある。『どんぐりころころ』だ。この歌、4番まであるのをご存知だろうか。しかも、その4番の歌詞を付けたのは『新婚さんいらっしゃい!』(朝日放送)でお馴染みの桂三枝改め、六代目桂文枝師匠なのである。

17日に放送された『たまむすび』(TBSラジオ)でのこと。桂三枝改め、六代目桂文枝が出演し『どんぐりころころ』への熱い思いを語った。文枝は同唱歌が好きなあまり、4番の歌詞を作ってしまったのだ。そのことは過去に、自身のブログ『席亭 桂三枝の落語的日常』にも綴っている。

1・2番は有名で、「どんぐりが池に落ち、どじょうとしばらくは仲良く遊んでいた。しかし、だんだん寂しくなったどんぐりが泣いてしまってどじょうを困らせた」という内容だ。しかし、このままではこの二者があまりにも不憫だと、1番2番を作詞した青木存義氏の没後、作曲家・岩河三郎氏が3番を作っていた。その内容は、「どんぐりは無事山に帰れた」というもの。そして文枝が、自身の創作落語のなかで続きの4番の歌詞を付けたのである。文枝は、無事山にもどったどんぐりであるが、せっかく仲良くなれたどじょうと別れたままでは…と、どんぐりとどじょうを“再会”させるのである。この調子で4番まで歌うと、1番に話が戻ることができエンドレスになるという趣向だ。さらに文枝は、その後2巡目からの1番の「こんにちは」と歌うところを「久しぶり」に、3巡目は「またきたな」に替えるという。

この『どんぐりころころ』が「大好きだ」という文枝。彼は、この唱歌には環境が違っていても主義主張が違っていても、仲良くできるという教えがあると語った。文枝師匠らしい、ウイットに富んだ深イイ話である。
(TechinsightJapan編集部 佐々木直まる)