アジアで絶大な人気を誇る台湾のロックバンド五月天（メイデイ）が12月に高雄市でコンサート「ノアの箱舟」を開催する。チケットは発売開始から90分で15万枚が売り切れる人気ぶりだ。しかし、そんなファンたちの熱い思いに詐欺グループが目をつけた。

中國時報によれば、18日までに一六五反詐騙專線（詐欺防止ホットライン）に寄せられた相談は55件で、被害総額は50万元（約140万円）にのぼる。ある被害者の男性は、オークションで3580元のチケットが4000元で売られているのを見つけ、正規価格よりは高いがダフ屋で買うよりは安いと思い購入したという。

しかし、売り手からのメールで内密に取引したいとの申し出があったため、ネット上での購入手続きはせずに、チケット4枚分の1万6000元を売り手の指示する口座に振り込んだ。ところが、いつまで待ってもチケットが届かないので、オークションのサイトから売り手に連絡しようとしたところ、売り手はすでに出品停止になっており、連絡を取る術がなくなった。

五月天が所属する事務所の運営長は、今回の事件について「犯人がすでに逮捕されたかどうかは聞いていないが、五月天の高雄コンサートは追加公演が決まっているので、ファンのみなさんは正規の購入システムを利用してチケットを入手してください」と呼びかけている。
（TechinsightJapan編集部 片倉愛）