エンタがビタミン

writer : maki

【エンタがビタミン♪】あの興奮から2か月。AKB総選挙の投票傾向を徹底分析。やはり「前田敦子卒業」が与えた影響は顕著に。

6月6日に日本武道館で開票イベントが行われた『AKB48 27thシングル 選抜総選挙』から約2か月が経つ。今回はテレビで生放送されたこともあり前回以上に感動の瞬間を共有したファンも多かったようだ。今回の総選挙で第三者機関として投票システムの運用と投票集計を担当したのは前回同様、株式会社パイプドビッツである。今年も同社が運営する政治・選挙ポータルサイト『政治山』(http://seijiyama.jp/)で選挙結果の投票データを分析して報告している。ところがその結果を見ると昨年とずいぶん傾向が違うことが分かる。

『政治山調査 特別編』(AKB48 27thシングル 選抜総選挙 投票分析結果)を見ると、まず総投票数が前回から約20%増加したことに改めて驚かされる。今回は138万4122票となり昨年よりも21万7977票も増えているのだ。この投票はシングルCD「真夏のSounds good!」を購入して投票券を手に入れるか、ファンクラブや携帯サイトの会員となって投票するかのいずれかの方法による。

投票は携帯電話やスマートフォンなどのモバイルツールによる“ネット投票”で行われたが、24時間体制で投票を受け付けていることもあってか夜間の投票が多い。18時以降から増えるのは学校や仕事から帰宅後に投票するからだろう。特に20時~23時に投票数が伸びており、やはりインターネットの利用形態と似た時間帯となっている。

日付別投票数を見ると前回と大きく傾向が違い、興味深い。前回は投票開始日から2日目に最高投票数となり、一度下降してからその後で徐々に伸びながらも最後まで2日目を超えなかった。今回は2日目に一度ピークを作るが10日目以降から投票数が伸びて締切前日が最高投票数となったのだ。

AKB総選挙の投票傾向を徹底分析

前回と今回の総選挙の大きな違いはやはり“前田敦子の卒業宣言による出馬辞退”だろう。その為、大島優子が1位といわれながらもファンの間でもさまざまな予想が飛び交った。今回の投票は5月22日~6月5日まで15日間に渡り行われたが、23日に開票速報が発表された時は衝撃を受けたファンも多かった。

開票速報では1位が大島優子で2位に柏木由紀、3位に渡辺麻友そして4位に指原莉乃という順位となり、他にもSKE、NMBのメンバーや研究生が予想以上の躍進をするなど、昨年までの傾向が参考にならない状況だったのだ。

意外なのがアンケート結果にもとづく地域別の投票傾向だ。エリア人口をベースとした「人口投票率」を比べると首都圏エリアが4.48‰(パーミル)で最高となり、中京、北海道・東北、北関東・甲信越・北陸エリアと続く。その後に京阪神エリアの3.06‰、近畿・中国、四国、九州・沖縄エリアとなり人口投票率は“東高西低”の傾向にある。

AKB関連グループのSKE48(名古屋栄)は中京とはいえ、NMB48(大阪難波)やHKT48(福岡博多)が西日本を拠点とすることと、該当エリアの人口投票率が低いのはなにか関係があるのか。さらに分析すると今後のAKB総選挙のあり方に考慮する点も見えてきそうだ。

AKB総選挙の投票傾向を徹底分析

“ネット投票”でこれだけ盛り上がったAKB総選挙だが、こうして投票傾向を分析すると『投票しやすい時に投票できる』メリットの影響が大きいことが分かる。国政選挙でも“ネット投票”を無視できない時代となりつつある今、いずれはAKB総選挙が貴重な参考事例となるかもしれない。

■『政治山調査 特別編』(AKB48 27thシングル 選抜総選挙 投票分析結果)
http://seijiyama.jp/investigation/investigation_akb48_2012_1.html
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)