カントリー界の実力派歌姫であるシェリル・クロウが、コンサート中に自分のヒットソングの歌詞をド忘れしてしまったことを、1か月ほど前にこちらでお伝えした。実はクロウ、記憶力の減退に脳の精密検査を受けていたようだ。
活動歴20年、キャッチーなメロディで数々のヒットを放って来たシェリル・クロウ。今年2月で50代に突入してしまったが、いつまでも清々しく若々しい。しかしそんな彼女は先月5日、フロリダ州で開催されたコンサートにおいて、『ソーク・アップ・ザ・サン(Soak Up the Sun)』というヒット曲の歌詞を完全にド忘れ。しばらく何も口から出て来なくなり、「年のせい、それに脳がイカレちゃったのかもね」などと自ら苦笑していた。
だが、それはジョークではなかったようだ。このほど、ラスベガス発の総合情報ニュースサイト『Las Vegas Review-Journal』とのインタビューにおいて、クロウは脳腫瘍を患っていることを告白した。同様の歌詞のド忘れは昨年からあったとのことで、昨年11月に意を決して専門医にかかったそうだ。
「記憶力があいまいで、さすがに自分でも心配になって来たの。だから病院でMRI検査を受け、その結果脳腫瘍があることが分かったわ。今までこのことについては触れずに来たんだけれどね。」
2006年には乳がんが発覚し、治療を受けていたクロウ。また私生活では、07年以降次々と幼い男の子を養子に迎えてママとして頑張っており、これはかなり心配な話である。だが彼女はこうも添えた。
「でも良性のものだってことが分かったのよ。だから私自身はそう心配していないわ。」
クロウの代理人はこの件について、「その腫瘍は良性の“髄膜腫”というもので、脳腫瘍全般の中でも最もポピュラーなものです。クロウの体調はとても良いです」と説明している。
腫瘍の発生場所は頭蓋骨の裏の「硬膜」であるといい、それが大きくなれば脳を外側から圧迫するが、近年では自覚症状もなく、脳ドックなどで偶然発見されるケースが増えているそうだ。クロウの場合は記憶の分野に影響が出ているため、医師と今後の治療方針を相談しているであろう。安全で的確な医療技術のもと、完治を目指して頂きたいと心から願っている。どうぞお大事に!
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)