エンタがビタミン

writer : maki

【エンタがビタミン♪】「もう学校に来ないで」。指原莉乃に届いた手紙。中学時代の“いじめ”が明らかに。

AKB48で人気急上昇中の指原莉乃。今回の総選挙でも速報で4位という大躍進を見せている。そんな彼女にも“いじめ”をうけた過去があったとは。テレビ番組で指原の人気の秘密を追ったところ、その意外な事実が分かったのだ。

指原莉乃は九州の大分出身であり、本人も地方出身であることをネタにするところがある。今の彼女にとって、それは心強いアピールポイントとなっているほどだ。

そんな指原がAKBに入る前に、大分では有名なアイドルオタクだったということはよく知られている。だが、それがどれほどのものかは具体的に語られることはなかった。6月5日に放送された『火曜曲!』では、そんな指原の大分時代を追跡したのである。

「学校は好きじゃなかった。小学校の時から」と指原は証言する。彼女は子どもの頃からおとなしく地味な存在だった。中学校でも目立たない彼女が、唯一ともいえる趣味にしていたのがアイドルだったのである。

アイドルの握手会イベントが行われると、体中にアイドルの写真を貼り付けて現れることで、関係者から警戒されていた少女。それこそが指原のもうひとつの姿だったのだ。「本当に熱狂的で、写真を体中に貼り付けて、飛び跳ねて、踊って、叫んでましたね」と当時を振り返る指原。アイドルオタクの仲間たちと、公園で“ヲタ芸”の練習に励んだりする時だけはイキイキとしていたようだ。

ところが、そんな彼女に同級生は違和感を持ち、ある日ポストにメモ書きが入れられていた。そこには「もう学校に来ないでください。よろしくお願いします」との文章が。彼女はクラスで“いじめ”の標的になっていたのである。自然と学校も休みがちになった。

ちょうどその頃、2007年のことだ。AKB48が結成して1年半で行ったツアーで福岡を訪れ、指原も駆けつけたのだ。自分よりわずかに年上の少女たちが全力でパフォーマンスする姿に感激した指原は、AKBオーディションに応募する。“いじめ”をうけていた自分からの飛躍を決意した瞬間だといえるだろう。

以前に『王様のブランチ』で指原が語ったところによると、彼女は両親に内緒でAKBのオーディションに“ダメもと”で応募すると1次審査に合格した。2次審査は東京に行く必要があるので親に打ち明けると、「高校進学前の思い出になるから」と2次審査に向かったのだ。すると、2次審査にも合格。今度は両親もずいぶん迷った末に「こんなことは二度とないから」とAKB入りを許してくれたという。

しかし、AKBに入ってからも目立たない存在の指原は伸び悩んだ。「実家が東京だったら(辞めて)帰ったと思う。でも、大分から出てきてお金もかかっているので思いとどまった」と彼女は当時の心境を語る。

そんな指原が頭角を現したのは、AKBの歌よりもバラエティでの活躍が先になった。いったいその時の指原に何が起きたのか。彼女は「芸人さんと仕事をして気づいた。芸人さんは基本的に普段は暗いので『自分もやろうと思えばできる』と吹っ切れた」ことを明かしたのだ。

もちろんバラエティだけではない。握手会での彼女らしいファン対応やブログの更新など、努力を重ねて人気が上昇していったのである。昨年に『笑っていいとも!』のレギュラーになったことをはじめ、今年にかけてファースト写真集やドラマ主演、ソロデビューなど話題がつきない。

秋元康が写真集の帯に記した『AKB48とは、指原莉乃の“奇跡”のことである』という言葉は、そんな彼女のブレイクまでの経緯を表現しているのだ。選抜総選挙でも初回は伸び悩んだが、バラエティで活躍し出すと一昨年には19位で選抜入り。昨年は9位に躍進すると、今回は速報で4位となる勢いだ。

今年の選抜総選挙で指原莉乃が何位になるかに興味はあるが、彼女の魅力の本質を考えるともはや順位は関係ないようにも感じる。大島優子が「もし指原が1位になったらちょっとイヤです」と冗談まじりに口にしたが、AKB48の中で指原の存在感を認めればこそ出た言葉だろう。どの立ち位置でも指原は期待に応えてくれそうだ。
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)