アジア発!Breaking News

writer : katakura

【アジア発!Breaking News】「鼻水は服で拭きなさい」。カンニング防止で、入試会場へのティッシュペーパー持込を禁止。(中国)

今月7日から、中国では大学入試統一試験が全国各地で行われた。学歴社会の中国では、人生を決める重要な試験であることから、無線イヤホンやメール受信機能付きの文房具など巧妙な手口でのカンニングが横行している。そうしたカンニング防止策として受験生に私物を持ち込ませない対策が取られる中、風邪を引いている受験生に対し試験官が「鼻水は服で拭きなさい」とアドバイスした会場があった。

問題のアドバイスがあったのは、湖北省武漢市の試験会場。風邪を引いている受験生が、試験開始前に「鼻水がひどいが、ティッシュが持ち込めない。どうしたらいいか」と申し出たところ、試験官は「特別な状況では特別な対応をするものだ。この2日間、少々汚くてもいいでしょう」と話し、「綿素材の服を着て、鼻水は服で拭きなさい」とアドバイスしたという。

中国には、カンニングを商売にする業者があり、その手口は年々巧妙化、ハイテク化している。業者によれば、今年は文字をスキャンしてメール送信し、外部から回答を受信できるボールペンや消しゴムがよく売れたそうだ。

こうしたカンニング機器に対抗し武漢市の試験会場では、会場への入場時に金属探知機を用いて耳や脇、ベルトの内側、靴下などカンニング機器が隠されそうな場所の徹底的なチェックが行われたほか、外部からの電波をさえぎる装置を設置。受験生の持ち込み物は、身分証、受験票、ラベルをはがしたミネラルウォーターに限り、文具は会場で用意した。

また試験会場側の話では、ティッシュの持ち込みを禁止したが、あらかじめ試験官に申し出れば会場で用意したティッシュを使用できるということだった。
(TechinsightJapan編集部 片倉愛)