15日午前、宜蘭県で県立呉沙中学校のドラゴンボートチームのボートが練習中に転覆し、学生1人が死亡する事故が発生した。

宜蘭県消防局によれば、通報があったのは15日午前7時49分、宜蘭橋下で練習をしていた呉沙中学校のボートが転覆し、乗っていた11人の学生が川に落ちた。学生たちはそれぞれ泳いで岸に着いたが、男子学生1人の姿が見当たらず、消防局は船を出して捜索、救助を開始した。しかし、捜索開始から50分後、男子学生は遺体で発見された。

ドラゴンボートは、中華圏の三大節句とされる端午節（旧暦5月5日）に行われる伝統的祭事で、龍の装飾を施したボートでスピードを競い合う団体競技である。全員で力とタイミングを合わせる必要があり、言葉がわからなくても競技を通じて世界の若者が交流を図ることができ、近年は「最良の青少年教育ツール」として世界的に認知度を高めている。

事故についてこれまでにわかっているところでは、学生たちは練習時にライフジャケットを着用していなかったということだ。消防局及び宜蘭県教育処では、なぜ転覆事故が発生したのかなどについても、さらに調査を進めている。
（TechinsightJapan編集部 片倉愛）