エンタがビタミン

writer : techinsight

【エンタがビタミン♪】V系が人気再燃! その人気の理由は…タブーへの挑戦!

昨今はCDが売れず、多くのバンドや音楽事務所が存続の危機と言われている。音楽業界全体が低迷する中で、唯一元気なジャンルがある。それが、ビジュアル系だ。最近は10代のファンを中心にV系(ブイ系)とも略されるこのジャンルが注目を集める背景には、それまでビジュアル系ミュージシャンにとってタブーであったことへの挑戦があったという。いったいどのような内容なのか。一昔前のビジュアル系とはどこが変わっているのか。

古くはX JAPANやLUNA SEAなど、ビジュアル系というと「ナルシスト」「派手なメイク」「なんか怖そう」と言った印象を持つ人も多いだろう。しかし最近はそうした印象とはだいぶ異なるようだ。例えば、最近バラエティ番組にも引っ張りだこで、人気を集めているのがゴールデンボンバーというバンドだ。レコチョクが実施した「ビジュアル系名曲ランキング」でも1位を獲得。テレビ出演の機会も増えたので名前を聞いたことのある人も多いだろう。

実はこのバンド、メンバーが一切演奏しない「エアーバンド」として有名なビジュアル系グループなのだ。演奏をしない分パフォーマンスに力を入れており、ライブの面白さは折り紙つきだ。

またロンドンブーツ1号2号の田村淳も、自身のバンド「jealkb(ジュアルケービー)」を結成して2005年から活動しているが、このバンドもビジュアル系だ。メンバー全員が吉本興業所属のお笑い芸人ということもあって、ファンサービスも積極的に行っている。

ファンとは一線を引いて、世界観を頑固に守るのがかつての旧・ビジュアル系だとすれば、ライブで交流するのはもちろん、関連グッズや握手会などもあり、等身大の部分も持ち合わせているのが新・ビジュアル系と言えるだろう。

そんな新・ビジュアル系の中でも最近記者が注目しているのが「LIPHLICH(リフリッチ)」というバンドだ。まだテレビ等メディア露出は多くないが、メンバーはいずれも端正な顔立ちでメイクも派手すぎず、ビジュアル系初心者でも好感を持ちやすいのではないか。

ほとんどの楽曲の作詞・作曲を手がけるボーカル・久我新悟の歌唱力と存在感には、多くの人が圧倒されるだろう。4月に渋谷で開催された初ワンマンライブを個人的に観覧させていただいたが、演奏レベルが非常に高く、コアな音楽ファンが聴いても納得の実力派という印象を受けた。

情報サイトによるとメンバー全員、元々ビジュアル系志望ではなかったようで、業界のルールに一切縛られないのも彼らの特長だ。既に解禁されている新曲『ミズルミナス』のPVには、セクシー女優のみひろが出演。「夜の女性の世界を表現した」という理由とみられるが、「テレビタレントとの絡みは世界観が崩れるし、軟派だから嫌う」というのが従来のビジュアル系暗黙のルールであった。新たなファン層拡大にチャレンジするバンドは、今後大ブレイクの可能性もあり、これから入門するファンにとっても応援しがいがあるのではないだろうか。

「日常がつまらない」「夢中になれるものがない」そんな風に感じている人は、新・ビジュアル系の世界にどっぷりハマってみては?

音楽業界でビジュアル系が元気! 注目のバンド「LIPHLICH(リフリッチ)」

■LIPHLICH 公式ブログ http://ameblo.jp/liphlich-official/
■『ミズルミナス』PVスポット http://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=IqlmPJqVsX0
(TechinsightJapan編集部 鈴木亮介)